前の6件 | -
Nandito Ako 日本語訳 [Nandito Ako]
ようやく25話完結しました。ここまでおつきあいいただき、ありがとうございました。なにぶん「時間」「能力」「体力」の不足により(「気力」だけはあったらしい)、訳は稚拙で間違いも多いと思いますが、大目に見ていただき、物語の筋の参考程度にしてもらえましたら幸いです。<(_ _)>2012/4/15
Nandito Ako 日本語訳
[第1週]
[第2週]
[第3週]
[第4週]
[第5週]
タガログ語の部分を英語訳した字幕がついている動画があったので、それをもとに日本語訳をしてみましたが、正確性の保証はいっっさいありません。
また、今週はおもしろ半分もあってちょとがんばって5話やってみましたが、
でもこのドラマなら、からだをはった演技が多いので、この英語字幕の動画を見れば(いや、英語がなくても?)じゅうぶんお話の内容は察することができるとは思いますが・・・。
この5話まででそれぞれの登場人物紹介が終わり、来週からはストーリーがどんどんと発展していくのだと思われます。
まだ最初のほうなので、デヴィッドの演技もぎこちない(わざとらしい)ところがありましたが、これから自然な感じになっていくのでしょうかね、楽しみです。
2012-04-15 21:59
コメント(16)
Nandito Ako (25) 最終話 [Nandito Ako]
Nandito Ako エピソード25 -最終話
【コンサート会場】
ジョシュ:ホリー、きみにこの歌を捧げるよ。いろいろとありがとう。
(” Nandito Ako”を歌う)
【アーニャの家】
テレサ:まあ、アーニャ!なんで泣いてるの?!
アーニャ:私、ジョシュを完全に失っちゃった、お母さん。ジョシュは、ホリーをみんなに紹介したの。
テレサ:ホテルであなたを救った男の子はジョシュだと、伝えたの?あの火事があったホテルで!?
アーニャ:そんなことは、たぶんもうジョシュには意味がないの、お母さん。ふたりはもう出来上がってるんだから。ことを複雑にするだけ。
テレサ:なんでこうなっちゃうの?いつもあなたが犠牲になるのね。いつもあなたが、泣くことになるんだわ。
アラジン:でも、お姉ちゃんはみんなに愛されているよ!ぼくとか、マンドお兄ちゃんとか、ボルタおばちゃんとか!
【楽屋】
カーラ:おめでとう!
ビリー:やったな!すごくよかったぞ!
ホリー:ジョシュ、おめでとう。
ジョシュ:やあ!疲れただろうね。
ホリー:ううん、大丈夫。私、すごく元気が出たから、もうひとつあなたのコンサートを観に来れたくらいよ。なんでそんなに心配そうにしてるの?
ジョシュ:ただ気遣ってるだけだよ。
ビリー:じゃあ、あとでな。
ジョシュ:ああ、また。
(カーラ・チー・ビリーが去る)
ホリー:ありがとう、ジョシュ。
ジョシュ:なにが?
ホリー:私の夢をかなえてくれた。これで、私は死ねる。
ジョシュ:だめだ。
ホリー:だめって、どういう意味?
ジョシュ:僕に感謝なんていらない。
ホリー:感謝しなくちゃ。だって、あなたは私を幸せな気分にしてくれた。今まで生きてきて、こんなふうに感じたこと一度もなかったの。私が誰かの大切なひとだなんて。でも私は、あなたも幸せになってほしい。あなたとアーニャのことよ。あなたたちは運命のふたりなの、ジョシュ。アーニャは、意味もなくあなたを遠ざけたりしない。私のために、したことなの。アーニャは、私の秘密を知っていた。
【ホリーの家】(回想シーン)
ホリー:ヤヤ、あなたはウソがへたね。なにか私に言うことはないの?さあ、言って。
ヤヤ:私のこと、怒らないでくださいね。あなたのお友達に、病気のことは言わないって約束しました。でも先日、アーニャが病院を訪ねて来たんです。私は、アーニャを部屋に入れませんでした。というのも、あなたのこんな姿を見せたくなかったからです。でも、あなたの病状を秘密にしておくことができなくて、結局アーニャに話してしまったんです。
ホリー:アーニャは私の病気を知ってるのね。じゃあ、アーニャは、私のためにジョシュと別れたんだわ。
ヤヤ:私はただ、あなたに幸せになってほしくて・・・。
ホリー:ヤヤ・・・。私だって幸せになりたいわ、ヤヤ。でも、そのために誰かを傷つけるなんて、できない。私はジョシュを愛してるの。だからといって、自分の病気を、彼を獲得するために利用したくない。それに、アーニャは、私のために犠牲を払った。
【コンサート楽屋】
ジョシュ:そんなふうに思わせちゃって、ごめん。
ホリー:ううん、謝らないで。あなたも、私に幸せになって欲しかったんだって、わかってる。だから、アーニャじゃなくて私を選んでくれたのよね。
ジョシュ:ホリー、きみはなんにもわかっちゃいない。あれは、僕の本心だよ。きみは、僕の人生を変えてくれた。きみは僕の大切なひとなんだ。きみのこと、もっと知りたい。
ホリー:私やあなた自身を、納得させようとしなくてもいいのよ、ジョシュ。私、あなたが好きだってこと否定はしない。でも、私はもうじゅうぶん幸せ。あなたと知りあって、あなたと一緒に過ごせた。そのうえ、あなたは私の友達になってくれた。運命で結ばれたふたりのあいだに入って邪魔をするなんて、私には耐えられない。あなたたちのことよ、ジョシュ。あなたと、アーニャのこと。
【アーニャの家】
マンド:じゃ、からだに気をつけてな。俺のこと忘れんな。
アーニャ:さあ、お別れのハグしてよ!
テレサ:マンド!行儀よくするのよ?もうゴタゴタはご免だからね、問題起こすんじゃないわよ。
マンド:おばさんにめんじて行儀よくするよ。おい、じゃあアラジン、お母さんとアーニャに面倒かけるなよ!
アラジン:あったりまえだよ、お兄ちゃん!
【廊下】
(ジョシュが急ぐ)
カーラ:どこに行くの?
ジョシュ:お母さん、僕、アーニャに会いに行かないと。
チー:え?ホリーを選んだと思ってた。ワケわかんない!どういうこと?
ジョシュ:アーニャはホリーのために、僕をふったんだ。ホリーは病気なんだよ。もう先が長くないんだ。だからアーニャは、僕とホリーが一緒になるようにと、僕の元を去ることを選んだんだ。
カーラ:ホリーのことは、とても気の毒だわ。でも、アーニャはあなたを本当に愛してるってことだわ。それにアーニャにとって、ホリーも大切なひとだということよ。
パブリート:口を挟んですんませんが、ダンナの言う通りだと思いますダ。じつは、アーニャさんは今日、ここに来てたんス。でも、ジョシュのダンナがホリーさんに歌を歌っているのを見て、会場を出て行ったんス。それで、これを落としていきましたダ。
(時計を差し出す)
【廊下】
カーラ:ジョシュ!これ、私があなたにあげた時計だわ!
ジョシュ:バンドが・・・。
カーラ:と言うことは・・・!
ジョシュ:火事で僕の命を救った女の子は・・・、アーニャだったんだ!僕、行かないと!
ビリー:俺も行くぜ!パブリート、車を頼む!さあ行こう!
【ホリーの家】
マルガレート:どうして、あんなことしたの?
ホリー:あんなことって?
マルガレート:ジョシュを手放したことよ。
ホリー:私、気がついたの・・・。愛は、自分勝手なものじゃないって。愛とは、寛大なもの。懐が深いもの。ジョシュとアーニャが、それを教えてくれた。 ふたりにとって、自分たちよりも、私が幸せになることが第一だったの。
マルガレート:あなたがとても誇らしい、わが娘。あなたはとても大人だわ。今頃こんなこと言って、ごめんなさい。私は憎しみのせいで、なにも見えていなかったの。
ホリー:お母さん、そんなことはもう忘れたわ。私たちの過去の一部にすぎない。
マルガレート:いまが私、テレサとのいざこざを収めるべき時かもしれない。
ホリー:それはとてもいいことだわ、お母さん。私も、お母さんのことが誇らしい。
【アーニャの家】
アーニャ:マンド、どうもありがとう。あなたが私の良き友達でいてくれたことへの、お返しができればいいんだけど。
マンド:ただ、幸せになってくれ。それが、俺へのお返しだよ。
アーニャ:ほんとにありがとう、マンド。
【車の中】
ジョシュ:パブリート、もっと速く走れないか?
パブリート:ガッテンだ!
ビリー:よお兄弟、落ち着けよ!
ジョシュ:悪いな。気が急いてだめだ。
【アーニャの家】
テレサ:アーニャ、汗かいてるわよ。
アーニャ:大丈夫よ、ハンカチ持ってるから。(ポケットを探る)
ボルタ:忘れ物?
テレサ:なにか失くしたの?
アーニャ:時計のバンド・・・。あのジョシュのバンドよ。
テレサ:えっ?そっちのバッグに入ってるんじゃない?こっちは?
アーニャ:お母さん、コンサート会場で落としたのかも・・・。 もういいよ。って言うか、ジョシュを思い出すものなんか、持ってないほうがいいかも。
テレサ:じゃあ、行きましょ!バスに乗り遅れるわ!
【車の中】
(ビリーがパブリートをせかす)
【ホリーの家】
(ホリーを頭痛が襲う)
【アーニャの家】
ジョシュ:アーニャ!アーニャ、待ってくれ!話があるんだ、聞いてくれ。
アーニャ:私たちに話すことなんてなにもない。もう行かせて。私たちにとって、こうするのが一番なのよ。
ジョシュ:15年前、僕はある女の子に勇敢にも命を救われた。でも、その子の名前を聞くことすらできなかった。いつかまた、その子に会える日が来るのを、ずっと願ってきた。そうしたら、その子の名前を聞いて、友達になる。そのうち、もしかしたらその子のことが好きになるかもしれない。もしそんな日が来たら、、もう決してその子の手を離さないって心に決めたんだ。その女の子は、いま僕のすぐ目の前にいる。その子がまた、僕から離れるようなことがあれば、引き止めるため僕はなんだってする。二度とそんなことはさせない。行くな、アーニャ。(時計を取り出して)愛してる、アーニャ。
(抱き合う)
アーニャ:私もあなたのこと、とてもとても愛してるわ、ジョシュ。あなたをしっかりと、つかまえててあげなかったこと、許して。
ジョシュ:謝らなくていいんだ。ホリーが全部、話してくれた。
アーニャ:ホリーが?ホリーはなんて言ってたの?
ジョシュ:僕が知るべきことをすべて教えてくれたよ。きみはホリーのために、自分の幸せを犠牲にしたんだ。それを知って、きみを誇りに思う気持ちがもっと強くなった。
(アーニャの携帯が鳴る)
アーニャ:もしもし?ヤヤ・ロサ?
【病院】
ホリー:お母さん・・・。お母さん・・・。
マルガレート:よかった、目が覚めて。気分はどう?先生を呼ぶわね。
ホリー:お母さん、私は大丈夫。そばにいてくれる?残り少ない時間を、お母さんとできるだけ過ごしたいの。
マルガレート:そんなふうに言わないで・・・。一緒にいる時間はまだまだあるのよ、忘れたの?
ホリー:私、もう死ぬんだわ、お母さん。でも心の準備はできてる。私は幸せ・・・。お母さんに愛されながら、お別れができるから・・・。お母さん、とても愛してる。
マルガレート:娘よ、私も愛してるわ・・・。あなたへの償いがまだ終わってないのよ。もっと時間が欲しい。そうすれば、もっと一緒にいられるのに・・・。わが子・・。
ホリー:ヤヤ・・・。ヤヤ、私によくしてくれてありがとう。あなたがいなかったら、私はどうなってたかわからない・・・。ありがとう、ヤヤ。
【病院の廊下】
ジョシュ:ここへ来るってこと、事前に電話かメールできなくてすみません。ホリーのようすを見に来ました。
アーニャ:ヤヤ・ロサが電話してきたんです。それで、ホリーの具合が知りたくて、来たんです。
マルガレート:中に入って、会ってあげて。ホリーはあなたたちを待ってたの。あなたたちが来てくれて、きっと喜ぶわ。
アーニャ:ありがとうございます。
ジョシュ:ありがとう。
ビリー:あ~・・・、おばさん?俺はちょっと、飲み物でも買ってくる。なにか欲しい?
テレサ:私はいいわ。行ってきなさい。
マルガレート:テレサ。私があなたにしたこと、許してくれるかしら。私は傷ついていたの。だから、あんなことをしてしまった。どうか、許して。
テレサ:私のほうこそ、あなたにしたことを、許してくれるかしら。
マルガレート:じゃあ、過去のことはもう、お互い水に流せる?
【病室】
ホリー:アーニャ、本当にどうもありがとう。あなたがお友達でいてくれて、私は幸せだわ。私があなたにしたこと、許してほしい。
アーニャ:あなたは、なんにも悪くない。あなたが許しを請うようなことは、なにもないのよ。気分はどう?
ホリー:大丈夫よ。心配しないで。私、あなたたちのことが嬉しいの。
ジョシュ:(時計のバンドを見せて)これ、覚えてる?僕の命を救ってくれた女の子のこと?
ホリー:ふたりだったのね?
アーニャ:(うなづいて)ホリー、もしあなたがいなかったら、ジョシュと私がまた会うことはなかった。どうもありがとう。
ホリー:お礼なんていいいの、アーニャ。あなたたちは、すでに出会っていた。私はただ、また会うきっかけだったにすぎないの。あなたたちふたりのこと、本当に嬉しいわ。
ジョシュ:それでもやっぱり、きみのおかげだよ。きみが僕たちにしてくれたこと、絶対に忘れない。きみは僕の未来を明るくしてくれた。だから、早く良くなって。それで、一緒に過ごそう。そうだよね、アーニャ?
アーニャ:そうよ。一緒に出掛けようね。いい?幸せになるの。
ホリー:うん、そうね。3人で、いつまでも幸せに。私たちの幸せな時間をぜんぶ、一緒に持っていくわ。私がどこへ行こうと・・・。ねえジョシュ・・・。
ジョシュ:なに?
ホリー:(ジョシュになにかつぶやく)
ジョシュ:約束するよ、ホリー。約束する。
ホリー:大好きよ、アーニャ。とても、とても大好き。大好きよ、ジョシュ。本当に本当に、どうもありがとう・・・。
(ホリー、亡くなる)
アーニャ:おばさん・・・。
マルガレート:ホリー? 私の娘・・・。まだ行かないで・・・!
【ホテルの噴水】
アラジン:お母さん、見て!お姉ちゃんが凧をあげてる!
アーニャ:ジョシュ、見て!
ジョシュ:ホリーがこれを見たら喜ぶぞ!
アーニャ:あなたのためにこの凧をあげてるのよ、ホリー。私の親友。
アーニャ:ねえジョシュ。ホリーは最後にさよならを言う前に、あなたに何か言ってたわよね。聞いてもいい?
ジョシュ:約束してほしいって。
アーニャ:なんの約束?
ジョシュ:一生、きみのそばにいるってこと。なにがあっても。僕はきみのそばにいる。
アーニャ:私も、ずっとあなたのそばにいるわ、ジョシュ。愛してる。
ジョシュ:僕も、とてもとても、とても愛してるよ、アーニャ。
(ホリー:運命には逆らえないなんて、うそだわ。それは凧をあげるようなもの。凧を空高く昇らせるのは風だけじゃない。凧糸を握る、そのひとの腕にもかかっているの。)
【コンサート会場】
ジョシュ:ホリー、きみにこの歌を捧げるよ。いろいろとありがとう。
(” Nandito Ako”を歌う)
【アーニャの家】
テレサ:まあ、アーニャ!なんで泣いてるの?!
アーニャ:私、ジョシュを完全に失っちゃった、お母さん。ジョシュは、ホリーをみんなに紹介したの。
テレサ:ホテルであなたを救った男の子はジョシュだと、伝えたの?あの火事があったホテルで!?
アーニャ:そんなことは、たぶんもうジョシュには意味がないの、お母さん。ふたりはもう出来上がってるんだから。ことを複雑にするだけ。
テレサ:なんでこうなっちゃうの?いつもあなたが犠牲になるのね。いつもあなたが、泣くことになるんだわ。
アラジン:でも、お姉ちゃんはみんなに愛されているよ!ぼくとか、マンドお兄ちゃんとか、ボルタおばちゃんとか!
【楽屋】
カーラ:おめでとう!
ビリー:やったな!すごくよかったぞ!
ホリー:ジョシュ、おめでとう。
ジョシュ:やあ!疲れただろうね。
ホリー:ううん、大丈夫。私、すごく元気が出たから、もうひとつあなたのコンサートを観に来れたくらいよ。なんでそんなに心配そうにしてるの?
ジョシュ:ただ気遣ってるだけだよ。
ビリー:じゃあ、あとでな。
ジョシュ:ああ、また。
(カーラ・チー・ビリーが去る)
ホリー:ありがとう、ジョシュ。
ジョシュ:なにが?
ホリー:私の夢をかなえてくれた。これで、私は死ねる。
ジョシュ:だめだ。
ホリー:だめって、どういう意味?
ジョシュ:僕に感謝なんていらない。
ホリー:感謝しなくちゃ。だって、あなたは私を幸せな気分にしてくれた。今まで生きてきて、こんなふうに感じたこと一度もなかったの。私が誰かの大切なひとだなんて。でも私は、あなたも幸せになってほしい。あなたとアーニャのことよ。あなたたちは運命のふたりなの、ジョシュ。アーニャは、意味もなくあなたを遠ざけたりしない。私のために、したことなの。アーニャは、私の秘密を知っていた。
【ホリーの家】(回想シーン)
ホリー:ヤヤ、あなたはウソがへたね。なにか私に言うことはないの?さあ、言って。
ヤヤ:私のこと、怒らないでくださいね。あなたのお友達に、病気のことは言わないって約束しました。でも先日、アーニャが病院を訪ねて来たんです。私は、アーニャを部屋に入れませんでした。というのも、あなたのこんな姿を見せたくなかったからです。でも、あなたの病状を秘密にしておくことができなくて、結局アーニャに話してしまったんです。
ホリー:アーニャは私の病気を知ってるのね。じゃあ、アーニャは、私のためにジョシュと別れたんだわ。
ヤヤ:私はただ、あなたに幸せになってほしくて・・・。
ホリー:ヤヤ・・・。私だって幸せになりたいわ、ヤヤ。でも、そのために誰かを傷つけるなんて、できない。私はジョシュを愛してるの。だからといって、自分の病気を、彼を獲得するために利用したくない。それに、アーニャは、私のために犠牲を払った。
【コンサート楽屋】
ジョシュ:そんなふうに思わせちゃって、ごめん。
ホリー:ううん、謝らないで。あなたも、私に幸せになって欲しかったんだって、わかってる。だから、アーニャじゃなくて私を選んでくれたのよね。
ジョシュ:ホリー、きみはなんにもわかっちゃいない。あれは、僕の本心だよ。きみは、僕の人生を変えてくれた。きみは僕の大切なひとなんだ。きみのこと、もっと知りたい。
ホリー:私やあなた自身を、納得させようとしなくてもいいのよ、ジョシュ。私、あなたが好きだってこと否定はしない。でも、私はもうじゅうぶん幸せ。あなたと知りあって、あなたと一緒に過ごせた。そのうえ、あなたは私の友達になってくれた。運命で結ばれたふたりのあいだに入って邪魔をするなんて、私には耐えられない。あなたたちのことよ、ジョシュ。あなたと、アーニャのこと。
【アーニャの家】
マンド:じゃ、からだに気をつけてな。俺のこと忘れんな。
アーニャ:さあ、お別れのハグしてよ!
テレサ:マンド!行儀よくするのよ?もうゴタゴタはご免だからね、問題起こすんじゃないわよ。
マンド:おばさんにめんじて行儀よくするよ。おい、じゃあアラジン、お母さんとアーニャに面倒かけるなよ!
アラジン:あったりまえだよ、お兄ちゃん!
【廊下】
(ジョシュが急ぐ)
カーラ:どこに行くの?
ジョシュ:お母さん、僕、アーニャに会いに行かないと。
チー:え?ホリーを選んだと思ってた。ワケわかんない!どういうこと?
ジョシュ:アーニャはホリーのために、僕をふったんだ。ホリーは病気なんだよ。もう先が長くないんだ。だからアーニャは、僕とホリーが一緒になるようにと、僕の元を去ることを選んだんだ。
カーラ:ホリーのことは、とても気の毒だわ。でも、アーニャはあなたを本当に愛してるってことだわ。それにアーニャにとって、ホリーも大切なひとだということよ。
パブリート:口を挟んですんませんが、ダンナの言う通りだと思いますダ。じつは、アーニャさんは今日、ここに来てたんス。でも、ジョシュのダンナがホリーさんに歌を歌っているのを見て、会場を出て行ったんス。それで、これを落としていきましたダ。
(時計を差し出す)
【廊下】
カーラ:ジョシュ!これ、私があなたにあげた時計だわ!
ジョシュ:バンドが・・・。
カーラ:と言うことは・・・!
ジョシュ:火事で僕の命を救った女の子は・・・、アーニャだったんだ!僕、行かないと!
ビリー:俺も行くぜ!パブリート、車を頼む!さあ行こう!
【ホリーの家】
マルガレート:どうして、あんなことしたの?
ホリー:あんなことって?
マルガレート:ジョシュを手放したことよ。
ホリー:私、気がついたの・・・。愛は、自分勝手なものじゃないって。愛とは、寛大なもの。懐が深いもの。ジョシュとアーニャが、それを教えてくれた。 ふたりにとって、自分たちよりも、私が幸せになることが第一だったの。
マルガレート:あなたがとても誇らしい、わが娘。あなたはとても大人だわ。今頃こんなこと言って、ごめんなさい。私は憎しみのせいで、なにも見えていなかったの。
ホリー:お母さん、そんなことはもう忘れたわ。私たちの過去の一部にすぎない。
マルガレート:いまが私、テレサとのいざこざを収めるべき時かもしれない。
ホリー:それはとてもいいことだわ、お母さん。私も、お母さんのことが誇らしい。
【アーニャの家】
アーニャ:マンド、どうもありがとう。あなたが私の良き友達でいてくれたことへの、お返しができればいいんだけど。
マンド:ただ、幸せになってくれ。それが、俺へのお返しだよ。
アーニャ:ほんとにありがとう、マンド。
【車の中】
ジョシュ:パブリート、もっと速く走れないか?
パブリート:ガッテンだ!
ビリー:よお兄弟、落ち着けよ!
ジョシュ:悪いな。気が急いてだめだ。
【アーニャの家】
テレサ:アーニャ、汗かいてるわよ。
アーニャ:大丈夫よ、ハンカチ持ってるから。(ポケットを探る)
ボルタ:忘れ物?
テレサ:なにか失くしたの?
アーニャ:時計のバンド・・・。あのジョシュのバンドよ。
テレサ:えっ?そっちのバッグに入ってるんじゃない?こっちは?
アーニャ:お母さん、コンサート会場で落としたのかも・・・。 もういいよ。って言うか、ジョシュを思い出すものなんか、持ってないほうがいいかも。
テレサ:じゃあ、行きましょ!バスに乗り遅れるわ!
【車の中】
(ビリーがパブリートをせかす)
【ホリーの家】
(ホリーを頭痛が襲う)
【アーニャの家】
ジョシュ:アーニャ!アーニャ、待ってくれ!話があるんだ、聞いてくれ。
アーニャ:私たちに話すことなんてなにもない。もう行かせて。私たちにとって、こうするのが一番なのよ。
ジョシュ:15年前、僕はある女の子に勇敢にも命を救われた。でも、その子の名前を聞くことすらできなかった。いつかまた、その子に会える日が来るのを、ずっと願ってきた。そうしたら、その子の名前を聞いて、友達になる。そのうち、もしかしたらその子のことが好きになるかもしれない。もしそんな日が来たら、、もう決してその子の手を離さないって心に決めたんだ。その女の子は、いま僕のすぐ目の前にいる。その子がまた、僕から離れるようなことがあれば、引き止めるため僕はなんだってする。二度とそんなことはさせない。行くな、アーニャ。(時計を取り出して)愛してる、アーニャ。
(抱き合う)
アーニャ:私もあなたのこと、とてもとても愛してるわ、ジョシュ。あなたをしっかりと、つかまえててあげなかったこと、許して。
ジョシュ:謝らなくていいんだ。ホリーが全部、話してくれた。
アーニャ:ホリーが?ホリーはなんて言ってたの?
ジョシュ:僕が知るべきことをすべて教えてくれたよ。きみはホリーのために、自分の幸せを犠牲にしたんだ。それを知って、きみを誇りに思う気持ちがもっと強くなった。
(アーニャの携帯が鳴る)
アーニャ:もしもし?ヤヤ・ロサ?
【病院】
ホリー:お母さん・・・。お母さん・・・。
マルガレート:よかった、目が覚めて。気分はどう?先生を呼ぶわね。
ホリー:お母さん、私は大丈夫。そばにいてくれる?残り少ない時間を、お母さんとできるだけ過ごしたいの。
マルガレート:そんなふうに言わないで・・・。一緒にいる時間はまだまだあるのよ、忘れたの?
ホリー:私、もう死ぬんだわ、お母さん。でも心の準備はできてる。私は幸せ・・・。お母さんに愛されながら、お別れができるから・・・。お母さん、とても愛してる。
マルガレート:娘よ、私も愛してるわ・・・。あなたへの償いがまだ終わってないのよ。もっと時間が欲しい。そうすれば、もっと一緒にいられるのに・・・。わが子・・。
ホリー:ヤヤ・・・。ヤヤ、私によくしてくれてありがとう。あなたがいなかったら、私はどうなってたかわからない・・・。ありがとう、ヤヤ。
【病院の廊下】
ジョシュ:ここへ来るってこと、事前に電話かメールできなくてすみません。ホリーのようすを見に来ました。
アーニャ:ヤヤ・ロサが電話してきたんです。それで、ホリーの具合が知りたくて、来たんです。
マルガレート:中に入って、会ってあげて。ホリーはあなたたちを待ってたの。あなたたちが来てくれて、きっと喜ぶわ。
アーニャ:ありがとうございます。
ジョシュ:ありがとう。
ビリー:あ~・・・、おばさん?俺はちょっと、飲み物でも買ってくる。なにか欲しい?
テレサ:私はいいわ。行ってきなさい。
マルガレート:テレサ。私があなたにしたこと、許してくれるかしら。私は傷ついていたの。だから、あんなことをしてしまった。どうか、許して。
テレサ:私のほうこそ、あなたにしたことを、許してくれるかしら。
マルガレート:じゃあ、過去のことはもう、お互い水に流せる?
【病室】
ホリー:アーニャ、本当にどうもありがとう。あなたがお友達でいてくれて、私は幸せだわ。私があなたにしたこと、許してほしい。
アーニャ:あなたは、なんにも悪くない。あなたが許しを請うようなことは、なにもないのよ。気分はどう?
ホリー:大丈夫よ。心配しないで。私、あなたたちのことが嬉しいの。
ジョシュ:(時計のバンドを見せて)これ、覚えてる?僕の命を救ってくれた女の子のこと?
ホリー:ふたりだったのね?
アーニャ:(うなづいて)ホリー、もしあなたがいなかったら、ジョシュと私がまた会うことはなかった。どうもありがとう。
ホリー:お礼なんていいいの、アーニャ。あなたたちは、すでに出会っていた。私はただ、また会うきっかけだったにすぎないの。あなたたちふたりのこと、本当に嬉しいわ。
ジョシュ:それでもやっぱり、きみのおかげだよ。きみが僕たちにしてくれたこと、絶対に忘れない。きみは僕の未来を明るくしてくれた。だから、早く良くなって。それで、一緒に過ごそう。そうだよね、アーニャ?
アーニャ:そうよ。一緒に出掛けようね。いい?幸せになるの。
ホリー:うん、そうね。3人で、いつまでも幸せに。私たちの幸せな時間をぜんぶ、一緒に持っていくわ。私がどこへ行こうと・・・。ねえジョシュ・・・。
ジョシュ:なに?
ホリー:(ジョシュになにかつぶやく)
ジョシュ:約束するよ、ホリー。約束する。
ホリー:大好きよ、アーニャ。とても、とても大好き。大好きよ、ジョシュ。本当に本当に、どうもありがとう・・・。
(ホリー、亡くなる)
アーニャ:おばさん・・・。
マルガレート:ホリー? 私の娘・・・。まだ行かないで・・・!
【ホテルの噴水】
アラジン:お母さん、見て!お姉ちゃんが凧をあげてる!
アーニャ:ジョシュ、見て!
ジョシュ:ホリーがこれを見たら喜ぶぞ!
アーニャ:あなたのためにこの凧をあげてるのよ、ホリー。私の親友。
アーニャ:ねえジョシュ。ホリーは最後にさよならを言う前に、あなたに何か言ってたわよね。聞いてもいい?
ジョシュ:約束してほしいって。
アーニャ:なんの約束?
ジョシュ:一生、きみのそばにいるってこと。なにがあっても。僕はきみのそばにいる。
アーニャ:私も、ずっとあなたのそばにいるわ、ジョシュ。愛してる。
ジョシュ:僕も、とてもとても、とても愛してるよ、アーニャ。
(ホリー:運命には逆らえないなんて、うそだわ。それは凧をあげるようなもの。凧を空高く昇らせるのは風だけじゃない。凧糸を握る、そのひとの腕にもかかっているの。)
-完-
2012-04-15 21:50
コメント(2)
Nandito Ako (24) [Nandito Ako]
Nandito Ako エピソード24
【ホテルの噴水】
ジョシュ:この噴水は、お母さんが死んだときの思い出として僕の人生の一部になったんだ。
ホリー:そんな辛い思い出があっても、まだこの場所に来れるっていうのはいいことだわ。
ジョシュ:うん。だってここは、僕の命を救ってくれたあの女の子に会った場所でもあるから。あの子に、また会えたらいいのに。
ホリー:どうしてまた会いたいの?
ジョシュ:僕の人生を変えたひとだから。
ホリー:ねえ、お願いごとをしよう?わからないわよ、その子にまた会いたいっていう願いが叶うかも。
ジョシュ:そうだね。
ホリー:はい。先にどうぞ。
(ジョシュ、何かを念じてコインを投げる)
ジョシュ:きみの番だ。
(ホリー、何かを念じてコインを投げる。頭痛に襲われる)
ジョシュ:具合が悪そうだね。家まで送るよ。
ホリー:大丈夫よ、ジョシュ。心配しないで。
ジョシュ:顔色が悪いよ。さあ、行こう。
【ホリーの家】
ヤヤ:まあ、なにか悩みがある顔していますね。悪いことでもあったのですか?
ホリー:なんでもない、ヤヤ。ただ、考えてたの・・・。自分と結ばれる運命じゃないひとを欲しがるのは、よくないことかな・・・。
ヤヤ:あなたはいい子です。だから、神さまはあなたのお願いを聞いてくれてるのですよ。いま、あなたはジョシュと知り合えただけじゃなく、一緒にすごす時間を持ててる。ジョシュと話をしたり、肩を抱いたり・・・。
ホリー:ねえ、ヤヤ。お父さんが言ったことがあるの。運命に逆らえないなんて、うそだって。それは凧をあげるようなもの。凧を空高く昇らせるのは風だけじゃない。凧糸を握る、そのひとの腕にもかかっているのよ。
ヤヤ:そうですよ。あなたは、こうなるのをずっと長い間、夢見てたのでしょう?その喜びを、自分で取り上げてしまうおつもりですか?
【ホテルの部屋】
(ジョシュ、回想している)
ジョシュ:僕、すごく幸せだよ、アーニャ。まるで心臓が破裂しそうだ!ほら、わかる?
アーニャ:私も、あなたを愛してる、ジョシュ!
ジョシュ:お金や名声がなくたって、僕は生きていける。でも、きみなしでは、生きていけないんだ!
アーニャ:でも、私があなたと一緒じゃ、生きていけないの!
(ビリーが入ってくる)
ビリー:よお兄弟、またなんか、考え込んでるな?おまえが誰のこと考えてるか、当ててやろうか?ホリーだろ。
ジョシュ:・・・。
ビリー:おっと、違ったか。てことは・・・、誰だろうなあ・・・?もしかして、アーニャか?
ジョシュ:その話はやめよう。話したって無駄だ。もう、彼女とは終わったんだ。いまさら、どうにもできないさ。
ビリー:おまえマジで、終わっちまったと思ってるのか?でもまあ、おまえが心から愛するのは誰かなんて、俺が聞くべきことじゃないけど。重要な問題は、おまえがいつまで、気づかないふりを続けるのかだ。おまえは、自分に対して正しくないことをしている。ホリーに対してもだ。いつまでホリーに期待させ続けるんだ。
ジョシュ:ホリーを愛するのは難しいことじゃないよ。あの子は優しいし、思いやりがある。あの子が僕にしてくれたことは言うまでもない。病院にも会いに来てくれた。
ビリー:それで?
ジョシュ:それに、ホリーは僕のこと好いてくれてる。あの子のことを僕が愛せない理由なんて、どこにもないよな?
ビリー:で、アーニャは?
ジョシュ:アーニャのことはもういいよ。
ビリー:アーニャはおまえのことなんかどうでもいいと思ってると、おまえは思うんだろ?でも、考え直したほうがいいぜ。
ジョシュ:どういう意味だ?
ビリー:俺、見たんだ。アーニャは病院に来てたぜ。あの子の顔は、おまえのことを心配する顔だった。
ジョシュ:なんで僕に会わずに帰ったんだ?
ビリー:なにか深刻な理由があったに違いねえ。でも、アーニャ本人にしか、おまえの問いには答えられないんだ。アーニャと話せって!
【アーニャの家】
ボルタ:アーニャ!アーニャ!
アーニャ:なにゴッドマザー?
ボルタ:テレサ!アーニャ!
テレサ:そんなに急いでどうしたの?
ボルタ:最新の噂、聞いた?
アーニャ:どういう?ゴッドマザー?
ボルタ:新聞で読んだんだけど、あなたのカレシのコンサートが行われるんですって~。おっと、元カレだったわね!でも待って、私があわてたのはそのことじゃなくて、そのコンサートで、ジョシュは新しいカノジョをみんなに紹介するんですってよ。
アラジン:お姉ちゃん、ジョシュの新しいカノジョってだあれ?
ボルタ:こら、詮索しないの!
アラジン:ホリーお姉ちゃんのこと?
アーニャ:かもね。
アラジン:残念だなあ。もしお姉ちゃんがジョシュお兄ちゃんをふらなければ、お姉ちゃんだったのに!
テレサ:アーニャ。あなた、あまりに多くのものを犠牲にしたわね。自分から、幸せに背を向けたのよ。
アーニャ:でも、お母さん。ホリーは友達なの。ホリーが傷つくのを見るのは耐えられない。
テレサ:だからって、自分を傷つけるの?
【ホテルの部屋】
チー:ほとんど準備は済んだわ。コンサートの詳細はここに書いてあるから。もしなにか、変更したり調整したいことがあったら、大至急教えて。
ジョシュ:うん、よさそうだよ。これで問題ない。ありがとう、チー!きみって最高だなあ!
チー:おべっかいばっか!
カーラ:本当よ、チー。どうもありがとう。それに、私の超ハンサムな息子にも、ありがとう!あなたってほんといい子だわ!わかってるわよね、私、あなたが誇らしい。あなたみたいな息子がいて、私はほんとうに幸せものだわ!
ジョシュ:ありがとう、お母さん。お母さんのためなら僕はなんでもするって、わかってるよね?そもそも、お母さんがいなかったら、僕はこの世にいないんだから。
ビリー:よおッ!コンサートで、おまえは愛する女性のために歌うんだ。なかなかいいよなあ。チーのアイデアだ。きみがこんなにロマンチックだったとは、知らなかったぜ。
チー:私をなんだと思ってるの?かたぶつ?じつは、このアイデアは、ファンから得たのよ。みんな、あなたの新しい恋人に死ぬほど会いたがってる。だから、コンサートで紹介するのが一番かなと思ったの。
ビリー:でも問題は、おまえは誰に歌うのか?ってことだ。ホリーか?それともアーニャか?
ジョシュ:うーん・・・、わからないよ。
ビリー:アーニャをコンサートに招待したらどうだ?アーニャとの仲を修復するいい機会じゃないのか。
【アーニャの家】
ボルタ:アラジン、私と一緒にいらっしゃい!美容院に取りに行くものがあるの。さ、一緒に行きましょ!あとで戻るわ、じゃあね~。
テレサ:ねえアーニャ、田舎の家に帰るっていう、あの話を進めたらどうかしら?都会のマニラのあわただしさから離れて、平穏な土地で、一からやり直すの。あなたの奨学金のことは心配だけど。あきらめるなんて残念過ぎる。
アーニャ:でもお母さん、それで私たちの生活がよくなるなら、それでもかまわない。
テレサ:本当に?
アーニャ:私たちにとって、そのほうがいいのかも。いちばん大切なことは、3人が一緒にいることだもん。
テレサ:ありがとう、わが娘。あちらに行けば、もう私たちに首を突っ込むひとたちはいなくなるわ。
パブリート:ごめんくださいまし。こんばんは。
アーニャ:パブリートさん、入って!
パブリート:どうも、おばんです。こんな遅くにすんませんです。このチケットをあなた渡すよう、ジョシュさんから頼まれたんで。
テレサ:チケット?なんの?
パブリート:コンサートの招待券です。
アーニャ:ああ、パブリートさん。ごめんなさい。私たちは行けそうにもないんです。用事がたくさんあるので。
パブリート:なるほど。でも、そのチケットは持っててくださいますかネ?万が一、来られることになったら、来てくださいまし。じゃ、ワタシは行きますだ。
アーニャ:ありがとう。
パブリート:では失礼しまス。
テレサ:ありがとう。
【コンサート会場】
(観客が入場)
【ホリーの家】
マルガレート:さあ、服を着替えて、出かけるしたくしましょう。あなた、とても素敵になるわよ!
(ホリー、頭痛がする)
マルガレート:ホリー、どうしたの?
ホリー:お母さん、頭が痛い。
マルガレート:薬は飲んだの?
ホリー:うん。
マルガレート:ヤヤ、薬を持ってきて!行かないほうがいいかもしれないわね。
ホリー:お母さん、ううん。私、ジョシュのコンサートに行かないと。
マルガレート:でも・・・。
【アーニャの家】
アラジン:ねえ、僕たち、ほんとに行かなくちゃだめなの?
アーニャ:そうよ。あんたは行きたくないの?
アラジン:友達と別れたくない。あっちへ行っても、楽しくないかも。
アーニャ:そんなことないわ。あっちに行けば、新しいお友達ができるわよ。それにアラジン、いちばん大切なことは、もうお母さんにいじわるする人がいなくなるってことなの。
アラジン:ほんと?!
アーニャ:そうよ。だから、早く荷造りしなさい!そしたら早く出発できるから。
(アラジン、アーニャの時計に気づく)
アラジン:あれ?これ、お姉ちゃんの?
アーニャ:そうよ!かして!
アラジン:その半分を、ジョシュお兄ちゃんが持ってたよ!
アーニャ:ジョシュが!?
【アーニャの家】
ボルタ:アーニャ!どうしたの?!いったいなに?テレサに呼ばれたのよ!あなた、自殺をほのめかしてるとか?!
アーニャ:ゴッドマザー!いつも冗談ばっかり!
ボルタ:でもお、ほんとになんなの?
アーニャ:あの火事で、私を救ってくれた男の子が誰なのか、わかったの!
ボルタ:きゃああああ!どこ?その男の子はどこ?来てるの?来てるの?!
アーニャ:これよ。
ボルタ:これが、その子?
アーニャ:違うわ、ゴッドマザー!これは、その火事のときに壊れた時計の半分なの。アラジンによると、ジョシュがまったく同じバンドの時計の半分を持ってるんだって!
ボルタ:待って!ジョシュが、その男の子なの!?
テレサ:落ち着いてよ。
ボルタ:ウソおッ、ついにやったわ!
テレサ:ちょっと待って。ジョシュの時計が同じものだとは限らないでしょ。ただ似てるだけってこともあるわ。
アーニャ:アラジンが言うには、ジョシュの時計も火事のときに壊れたんだって。
テレサ:そうなの?
ボルタ:お姉ちゃんの言ってることは本当なの?
アラジン:そうだよ、ボルタおばちゃん!
テレサ:じゃあ、本当なのね?
アーニャ:ジョシュの時計を見るまでは、100%の確信はないわ。
ボルタ:じゃあ、ジョシュに会わずに、どうやってはっきりさせるっていうの!?
テレサ:ねえアーニャ、私にはもう、否定しようがないわ。これだけのことが、あなたたちふたりの運命を結び付けてるのよ。
ボルタ:その通り!
アーニャ:でも、ホリーはどうなるの?
テレサ:この時計の出来事は、ずうっと前に起こったことなの。あなたがホリーに会うよりも、ずっと前のことだわ。だから、命を救けてくれた男の子がジョシュかもしれないという、真実を確かめるチャンスを逃しちゃだめ。
ボルタ:そうよおお。考えるまでもないわ。いますぐ、確かめに行くのよおッ!
【コンサート会場楽屋】
ビリー:よお兄弟!大舞台への準備はいいか?アーニャは来てるか?
ジョシュ:わからない。アーニャは来ると確約しなかったとパブリートは言ってた。
ビリー:もし、アーニャがおまえを愛してるなら、来ないわけないぜ。
ジョシュ:むなしい期待は持ちたくないよ。ふたりにもう未来はないって、僕は納得しはじめてる。一度は心が通じあったのは確かかもしれないけど、だからって一生続くとは限らないんだ。
チー:じゃあ、準備はいい?あと5分で始まるわ。
ジョシュ:僕は準備オッケーだ。
チー:じゃあ、行きましょ。ジョシュにひとりの時間をあげないと。
ビリー:じゃ、がんばれよ!
ジョシュ:ありがとう!
チー:がんばって!
(マルガレートが歩み寄る)
マルガレート:ジョシュ。
ジョシュ:あ、ホリーのお母さんだよね?来てくれてよかった。
マルガレート:あなたの幸運を祈りに来たの。それから、お願いごとがあって。
ジョシュ:いいですよ、なに?
マルガレート:ホリーは、もうすぐ死ぬの。
ジョシュ:え!?
マルガレート:脳腫瘍だと診断されたの。薬で治療を続けてきたけど、効果がなくなってきた。あの子は、愛されることなくずっと生きてきたの。私が、愛してあげなかったのよ。私はとても後悔している。ジョシュ、あなたに、お願いしなくてはならないの。どうかあの子に、大切にされ愛されているという実感を与えてあげて。私は、あの子に埋め合わせをしたいの。無理なお願いだとは、わかっているわ。でも、どうか、お願い・・・。
【コンサート会場】
ジョシュ:みんな、元気か!
(観客の歓声)
ジョシュ:このチャリティを支援するために来てくれて、みんなありがとう!僕と、そしてみんなに支援してもらえる子どもたちにとって、こんなに嬉しいことはない。今夜はみんなで、音楽と人生と、そして愛をたたえよう!
(”Wherever You Are”を歌う)
【コンサート会場入り口】
係員:チケットをお出しください。
アーニャ:あ、しまった!
係員:申し訳ありませんが、チケットがないと入れません。
アーニャ:チケットは持ってるんです。でも、家に忘れてきてしまって。じつは、私はジョシュの友達で、ジョシュがこのコンサートに誘ってくれたんです。
係員:本当に申し訳ないですが、チケットを見せていただかないことには・・・。
アーニャ:でも、ジョシュと大切な話があるんです。だから、なんとか入れてくれませんか?
係員:すみません、無理です。
【コンサート会場】
ジョシュ:この特別な瞬間に、ともにいてくれて、みんな、ありがとう。(歓声) 「愛」。たったひとことの言葉だけど、世界でもっとも大切なものだ。愛はそこらじゅうにあふれている。でも、真実の愛は、簡単には見つけられない。真実の愛を見つけることなく生き、死んでいくひともいる。本当は、もう見つけているのかもしれない。でも、失うまで、それに気づかない。だから、真実の愛を見つけたなら、しっかりつかまえて、絶対に手放してはいけない。ぼくなら、そうする。
【コンサート会場入り口】
アーニャ:あの、どうかお願いします。中に入れてください。
係員:すみませんが、本当に無理なんです。
パブリート:アーニャさん?ここでなにをしているんで?
アーニャ:私、チケットを持ってくるの忘れちゃったんです。どうか中に入れてくれるよう、手配してくれませんか?パブリートさん。
パブリート:このひとはワタシが引き受けますから。さあ入って、アーニャさん!
【コンサート会場】
ジョシュ:さあ、みんなとの約束だ!僕の大切なひとを、紹介します。
(ホリーの手をとって舞台にあがる)
【ホテルの噴水】
ジョシュ:この噴水は、お母さんが死んだときの思い出として僕の人生の一部になったんだ。
ホリー:そんな辛い思い出があっても、まだこの場所に来れるっていうのはいいことだわ。
ジョシュ:うん。だってここは、僕の命を救ってくれたあの女の子に会った場所でもあるから。あの子に、また会えたらいいのに。
ホリー:どうしてまた会いたいの?
ジョシュ:僕の人生を変えたひとだから。
ホリー:ねえ、お願いごとをしよう?わからないわよ、その子にまた会いたいっていう願いが叶うかも。
ジョシュ:そうだね。
ホリー:はい。先にどうぞ。
(ジョシュ、何かを念じてコインを投げる)
ジョシュ:きみの番だ。
(ホリー、何かを念じてコインを投げる。頭痛に襲われる)
ジョシュ:具合が悪そうだね。家まで送るよ。
ホリー:大丈夫よ、ジョシュ。心配しないで。
ジョシュ:顔色が悪いよ。さあ、行こう。
【ホリーの家】
ヤヤ:まあ、なにか悩みがある顔していますね。悪いことでもあったのですか?
ホリー:なんでもない、ヤヤ。ただ、考えてたの・・・。自分と結ばれる運命じゃないひとを欲しがるのは、よくないことかな・・・。
ヤヤ:あなたはいい子です。だから、神さまはあなたのお願いを聞いてくれてるのですよ。いま、あなたはジョシュと知り合えただけじゃなく、一緒にすごす時間を持ててる。ジョシュと話をしたり、肩を抱いたり・・・。
ホリー:ねえ、ヤヤ。お父さんが言ったことがあるの。運命に逆らえないなんて、うそだって。それは凧をあげるようなもの。凧を空高く昇らせるのは風だけじゃない。凧糸を握る、そのひとの腕にもかかっているのよ。
ヤヤ:そうですよ。あなたは、こうなるのをずっと長い間、夢見てたのでしょう?その喜びを、自分で取り上げてしまうおつもりですか?
【ホテルの部屋】
(ジョシュ、回想している)
ジョシュ:僕、すごく幸せだよ、アーニャ。まるで心臓が破裂しそうだ!ほら、わかる?
アーニャ:私も、あなたを愛してる、ジョシュ!
ジョシュ:お金や名声がなくたって、僕は生きていける。でも、きみなしでは、生きていけないんだ!
アーニャ:でも、私があなたと一緒じゃ、生きていけないの!
(ビリーが入ってくる)
ビリー:よお兄弟、またなんか、考え込んでるな?おまえが誰のこと考えてるか、当ててやろうか?ホリーだろ。
ジョシュ:・・・。
ビリー:おっと、違ったか。てことは・・・、誰だろうなあ・・・?もしかして、アーニャか?
ジョシュ:その話はやめよう。話したって無駄だ。もう、彼女とは終わったんだ。いまさら、どうにもできないさ。
ビリー:おまえマジで、終わっちまったと思ってるのか?でもまあ、おまえが心から愛するのは誰かなんて、俺が聞くべきことじゃないけど。重要な問題は、おまえがいつまで、気づかないふりを続けるのかだ。おまえは、自分に対して正しくないことをしている。ホリーに対してもだ。いつまでホリーに期待させ続けるんだ。
ジョシュ:ホリーを愛するのは難しいことじゃないよ。あの子は優しいし、思いやりがある。あの子が僕にしてくれたことは言うまでもない。病院にも会いに来てくれた。
ビリー:それで?
ジョシュ:それに、ホリーは僕のこと好いてくれてる。あの子のことを僕が愛せない理由なんて、どこにもないよな?
ビリー:で、アーニャは?
ジョシュ:アーニャのことはもういいよ。
ビリー:アーニャはおまえのことなんかどうでもいいと思ってると、おまえは思うんだろ?でも、考え直したほうがいいぜ。
ジョシュ:どういう意味だ?
ビリー:俺、見たんだ。アーニャは病院に来てたぜ。あの子の顔は、おまえのことを心配する顔だった。
ジョシュ:なんで僕に会わずに帰ったんだ?
ビリー:なにか深刻な理由があったに違いねえ。でも、アーニャ本人にしか、おまえの問いには答えられないんだ。アーニャと話せって!
【アーニャの家】
ボルタ:アーニャ!アーニャ!
アーニャ:なにゴッドマザー?
ボルタ:テレサ!アーニャ!
テレサ:そんなに急いでどうしたの?
ボルタ:最新の噂、聞いた?
アーニャ:どういう?ゴッドマザー?
ボルタ:新聞で読んだんだけど、あなたのカレシのコンサートが行われるんですって~。おっと、元カレだったわね!でも待って、私があわてたのはそのことじゃなくて、そのコンサートで、ジョシュは新しいカノジョをみんなに紹介するんですってよ。
アラジン:お姉ちゃん、ジョシュの新しいカノジョってだあれ?
ボルタ:こら、詮索しないの!
アラジン:ホリーお姉ちゃんのこと?
アーニャ:かもね。
アラジン:残念だなあ。もしお姉ちゃんがジョシュお兄ちゃんをふらなければ、お姉ちゃんだったのに!
テレサ:アーニャ。あなた、あまりに多くのものを犠牲にしたわね。自分から、幸せに背を向けたのよ。
アーニャ:でも、お母さん。ホリーは友達なの。ホリーが傷つくのを見るのは耐えられない。
テレサ:だからって、自分を傷つけるの?
【ホテルの部屋】
チー:ほとんど準備は済んだわ。コンサートの詳細はここに書いてあるから。もしなにか、変更したり調整したいことがあったら、大至急教えて。
ジョシュ:うん、よさそうだよ。これで問題ない。ありがとう、チー!きみって最高だなあ!
チー:おべっかいばっか!
カーラ:本当よ、チー。どうもありがとう。それに、私の超ハンサムな息子にも、ありがとう!あなたってほんといい子だわ!わかってるわよね、私、あなたが誇らしい。あなたみたいな息子がいて、私はほんとうに幸せものだわ!
ジョシュ:ありがとう、お母さん。お母さんのためなら僕はなんでもするって、わかってるよね?そもそも、お母さんがいなかったら、僕はこの世にいないんだから。
ビリー:よおッ!コンサートで、おまえは愛する女性のために歌うんだ。なかなかいいよなあ。チーのアイデアだ。きみがこんなにロマンチックだったとは、知らなかったぜ。
チー:私をなんだと思ってるの?かたぶつ?じつは、このアイデアは、ファンから得たのよ。みんな、あなたの新しい恋人に死ぬほど会いたがってる。だから、コンサートで紹介するのが一番かなと思ったの。
ビリー:でも問題は、おまえは誰に歌うのか?ってことだ。ホリーか?それともアーニャか?
ジョシュ:うーん・・・、わからないよ。
ビリー:アーニャをコンサートに招待したらどうだ?アーニャとの仲を修復するいい機会じゃないのか。
【アーニャの家】
ボルタ:アラジン、私と一緒にいらっしゃい!美容院に取りに行くものがあるの。さ、一緒に行きましょ!あとで戻るわ、じゃあね~。
テレサ:ねえアーニャ、田舎の家に帰るっていう、あの話を進めたらどうかしら?都会のマニラのあわただしさから離れて、平穏な土地で、一からやり直すの。あなたの奨学金のことは心配だけど。あきらめるなんて残念過ぎる。
アーニャ:でもお母さん、それで私たちの生活がよくなるなら、それでもかまわない。
テレサ:本当に?
アーニャ:私たちにとって、そのほうがいいのかも。いちばん大切なことは、3人が一緒にいることだもん。
テレサ:ありがとう、わが娘。あちらに行けば、もう私たちに首を突っ込むひとたちはいなくなるわ。
パブリート:ごめんくださいまし。こんばんは。
アーニャ:パブリートさん、入って!
パブリート:どうも、おばんです。こんな遅くにすんませんです。このチケットをあなた渡すよう、ジョシュさんから頼まれたんで。
テレサ:チケット?なんの?
パブリート:コンサートの招待券です。
アーニャ:ああ、パブリートさん。ごめんなさい。私たちは行けそうにもないんです。用事がたくさんあるので。
パブリート:なるほど。でも、そのチケットは持っててくださいますかネ?万が一、来られることになったら、来てくださいまし。じゃ、ワタシは行きますだ。
アーニャ:ありがとう。
パブリート:では失礼しまス。
テレサ:ありがとう。
【コンサート会場】
(観客が入場)
【ホリーの家】
マルガレート:さあ、服を着替えて、出かけるしたくしましょう。あなた、とても素敵になるわよ!
(ホリー、頭痛がする)
マルガレート:ホリー、どうしたの?
ホリー:お母さん、頭が痛い。
マルガレート:薬は飲んだの?
ホリー:うん。
マルガレート:ヤヤ、薬を持ってきて!行かないほうがいいかもしれないわね。
ホリー:お母さん、ううん。私、ジョシュのコンサートに行かないと。
マルガレート:でも・・・。
【アーニャの家】
アラジン:ねえ、僕たち、ほんとに行かなくちゃだめなの?
アーニャ:そうよ。あんたは行きたくないの?
アラジン:友達と別れたくない。あっちへ行っても、楽しくないかも。
アーニャ:そんなことないわ。あっちに行けば、新しいお友達ができるわよ。それにアラジン、いちばん大切なことは、もうお母さんにいじわるする人がいなくなるってことなの。
アラジン:ほんと?!
アーニャ:そうよ。だから、早く荷造りしなさい!そしたら早く出発できるから。
(アラジン、アーニャの時計に気づく)
アラジン:あれ?これ、お姉ちゃんの?
アーニャ:そうよ!かして!
アラジン:その半分を、ジョシュお兄ちゃんが持ってたよ!
アーニャ:ジョシュが!?
【アーニャの家】
ボルタ:アーニャ!どうしたの?!いったいなに?テレサに呼ばれたのよ!あなた、自殺をほのめかしてるとか?!
アーニャ:ゴッドマザー!いつも冗談ばっかり!
ボルタ:でもお、ほんとになんなの?
アーニャ:あの火事で、私を救ってくれた男の子が誰なのか、わかったの!
ボルタ:きゃああああ!どこ?その男の子はどこ?来てるの?来てるの?!
アーニャ:これよ。
ボルタ:これが、その子?
アーニャ:違うわ、ゴッドマザー!これは、その火事のときに壊れた時計の半分なの。アラジンによると、ジョシュがまったく同じバンドの時計の半分を持ってるんだって!
ボルタ:待って!ジョシュが、その男の子なの!?
テレサ:落ち着いてよ。
ボルタ:ウソおッ、ついにやったわ!
テレサ:ちょっと待って。ジョシュの時計が同じものだとは限らないでしょ。ただ似てるだけってこともあるわ。
アーニャ:アラジンが言うには、ジョシュの時計も火事のときに壊れたんだって。
テレサ:そうなの?
ボルタ:お姉ちゃんの言ってることは本当なの?
アラジン:そうだよ、ボルタおばちゃん!
テレサ:じゃあ、本当なのね?
アーニャ:ジョシュの時計を見るまでは、100%の確信はないわ。
ボルタ:じゃあ、ジョシュに会わずに、どうやってはっきりさせるっていうの!?
テレサ:ねえアーニャ、私にはもう、否定しようがないわ。これだけのことが、あなたたちふたりの運命を結び付けてるのよ。
ボルタ:その通り!
アーニャ:でも、ホリーはどうなるの?
テレサ:この時計の出来事は、ずうっと前に起こったことなの。あなたがホリーに会うよりも、ずっと前のことだわ。だから、命を救けてくれた男の子がジョシュかもしれないという、真実を確かめるチャンスを逃しちゃだめ。
ボルタ:そうよおお。考えるまでもないわ。いますぐ、確かめに行くのよおッ!
【コンサート会場楽屋】
ビリー:よお兄弟!大舞台への準備はいいか?アーニャは来てるか?
ジョシュ:わからない。アーニャは来ると確約しなかったとパブリートは言ってた。
ビリー:もし、アーニャがおまえを愛してるなら、来ないわけないぜ。
ジョシュ:むなしい期待は持ちたくないよ。ふたりにもう未来はないって、僕は納得しはじめてる。一度は心が通じあったのは確かかもしれないけど、だからって一生続くとは限らないんだ。
チー:じゃあ、準備はいい?あと5分で始まるわ。
ジョシュ:僕は準備オッケーだ。
チー:じゃあ、行きましょ。ジョシュにひとりの時間をあげないと。
ビリー:じゃ、がんばれよ!
ジョシュ:ありがとう!
チー:がんばって!
(マルガレートが歩み寄る)
マルガレート:ジョシュ。
ジョシュ:あ、ホリーのお母さんだよね?来てくれてよかった。
マルガレート:あなたの幸運を祈りに来たの。それから、お願いごとがあって。
ジョシュ:いいですよ、なに?
マルガレート:ホリーは、もうすぐ死ぬの。
ジョシュ:え!?
マルガレート:脳腫瘍だと診断されたの。薬で治療を続けてきたけど、効果がなくなってきた。あの子は、愛されることなくずっと生きてきたの。私が、愛してあげなかったのよ。私はとても後悔している。ジョシュ、あなたに、お願いしなくてはならないの。どうかあの子に、大切にされ愛されているという実感を与えてあげて。私は、あの子に埋め合わせをしたいの。無理なお願いだとは、わかっているわ。でも、どうか、お願い・・・。
【コンサート会場】
ジョシュ:みんな、元気か!
(観客の歓声)
ジョシュ:このチャリティを支援するために来てくれて、みんなありがとう!僕と、そしてみんなに支援してもらえる子どもたちにとって、こんなに嬉しいことはない。今夜はみんなで、音楽と人生と、そして愛をたたえよう!
(”Wherever You Are”を歌う)
【コンサート会場入り口】
係員:チケットをお出しください。
アーニャ:あ、しまった!
係員:申し訳ありませんが、チケットがないと入れません。
アーニャ:チケットは持ってるんです。でも、家に忘れてきてしまって。じつは、私はジョシュの友達で、ジョシュがこのコンサートに誘ってくれたんです。
係員:本当に申し訳ないですが、チケットを見せていただかないことには・・・。
アーニャ:でも、ジョシュと大切な話があるんです。だから、なんとか入れてくれませんか?
係員:すみません、無理です。
【コンサート会場】
ジョシュ:この特別な瞬間に、ともにいてくれて、みんな、ありがとう。(歓声) 「愛」。たったひとことの言葉だけど、世界でもっとも大切なものだ。愛はそこらじゅうにあふれている。でも、真実の愛は、簡単には見つけられない。真実の愛を見つけることなく生き、死んでいくひともいる。本当は、もう見つけているのかもしれない。でも、失うまで、それに気づかない。だから、真実の愛を見つけたなら、しっかりつかまえて、絶対に手放してはいけない。ぼくなら、そうする。
【コンサート会場入り口】
アーニャ:あの、どうかお願いします。中に入れてください。
係員:すみませんが、本当に無理なんです。
パブリート:アーニャさん?ここでなにをしているんで?
アーニャ:私、チケットを持ってくるの忘れちゃったんです。どうか中に入れてくれるよう、手配してくれませんか?パブリートさん。
パブリート:このひとはワタシが引き受けますから。さあ入って、アーニャさん!
【コンサート会場】
ジョシュ:さあ、みんなとの約束だ!僕の大切なひとを、紹介します。
(ホリーの手をとって舞台にあがる)
2012-04-14 19:46
コメント(0)
Nandito Ako (23) [Nandito Ako]
Nandito Ako エピソード23
【病室】
カーラ:ジョシュ!?ジョシュになにがあったの?
ビリー:ジョシュは大丈夫だ。ただの脳震とうだよ。はねたのがバイクだったのが、不幸中の幸いだった。
チー:スティーブは最初から正しかったのかも、と思うことがあるのよ。フィリピンに来てから、運の悪いことばかり起こってる。
【病院の廊下】
マルガレート:気分はどう?
ホリー:まだ体がだるいわ、お母さん。化学療法なんて、やる意味あるのかって思う・・・。
マルガレート:そんなこと言わないで。あなたの命を1日でも延ばせれば、私のいたらなさをつぐなえる機会が、少しでも増やせるわ。
看護婦1:聞いた?ジョシュ・ブラッドリーがさっき、この病院に担ぎ込まれてきたって。
看護婦2:それ私も、急患担当の知り合いから聞いたわ。自動車事故ですって。
ホリー:ジョシュ?ジョシュが事故ですって・・・。お母さん、私、ジョシュに会わなくちゃ。でも、こんな姿は見られたくない。お願い、手伝ってくれる?
(マルガレート、うなづく)
【アーニャの家】
アラジン:お母さん、お姉ちゃん大丈夫かな?もうずっと、あんなだよ。
テレサ:そっとしておいてあげて。いまは、辛いときなのよ。
ボルタ:アーニャ!アーニャ!アーニャ・・・!
テレサ:なに?そんなに叫んでなにごと?
ボルタ:ねえちょっと・・・。ジョシュが・・・。
アーニャ:どうしたの、ゴッドマザー?
ボルタ:事故にあったんだって。
アーニャ:具体的に言って!
ボルタ:さっき、車にひかれたんですって。
アーニャ:それで、いまどこなの?
ボルタ:わからない。病院に運ばれたらしいわ。さあ、行きましょ!
アーニャ:全部、私のせいだわ!私がジョシュを追い払ったから!
テレサ:誰だって、こんなことは望んでなかったのよ。
アーニャ:私、病院に行かないと!ジョシュが無事かどうか確かめないと!
【病室】
カーラ:ジョシュ、息子!お願い目を覚まして・・・。お母さんを心配させないで・・・。
ホリー:おばさん・・・。
カーラ:ホリー、こんなとこでどうしたの?どうして、ジョシュのことがわかったの?
ホリー:ニュースで知ったんです。ジョシュの具合は?
カーラ:ここにいてくれる?私、先生と話をしてくるわ。
(カーラ、病室を去る)
(ホリー、めまいがする)
ジョシュ:アーニャ・・・。アーニャ・・・。
ホリー:ジョシュ・・・。
ジョシュ:ホリー・・・?
ホリー:ええ、私よ。 待ってて、いま先生を呼ぶわ。
ジョシュ:どうしてここに・・・?
ホリー:あなたの具合を見にきたの。もう、行くから。
ジョシュ:行くな。ここにいてくれ・・・。
(アーニャが病室へ向かう)
ホリー:ジョシュ、先生に知らせないと。
ジョシュ:話があるんだ。
ホリー:もし、アーニャのことなら・・・。
ジョシュ:アーニャにはふられた。 ホリー、すごく自分勝手な質問だとわかってる。でも、アーニャになにか言ったの?
ホリー:なにも。アーニャとは話してない。事故にあったのは、そのため?アーニャのせい?
ジョシュ:誰のせいでもない、自分が悪いんだ。よく注意してなかったから。
ホリー:アーニャの家から帰るとき、この事故にあったの?そうなんでしょ?
ジョシュ:そう。なんでアーニャが僕と別れたがったのか、知りたかったんだ。
ホリー:それほど、アーニャのことを愛してるの?
ジョシュ:そうだ。ほんとうにごめん、ホリー。
ホリー:謝らないで・・・。 私は、あなたの口からそれを聞きたかったんだわ。でも、ふたりを祝福する言葉はまだ私には言えない、ジョシュ。私、傷ついてるから。
ジョシュ:僕たち、いまでも友達だよね?
ホリー:そうね・・・。友達よ。
ジョシュ:ありがとう、ホリー。
(アーニャが病室のドアを開ける)
ホリー:アーニャが事故のこと聞いたら、すぐに駆けつけるはずよ。アーニャが会いに来ないでいられるわけないもの、ジョシュ。
ジョシュ:本当のところ、アーニャが僕のことをまだ愛してるのか、わからないんだ。どうしてあんな簡単に、僕のことを見限れるんだ・・・。
【病院の廊下】
ビリー:アーニャ?アーニャ!よお、ジョシュに会いに来たのか?ジョシュとは話したか?
アーニャ:私がここにいたこと、ジョシュには言わないで。
ビリー:なに?きみに会ったらジョシュは喜ぶぜ。さあ、来いよ。中に入ろう。
アーニャ:ジョシュが無事だとわかっただけで、私にはじゅうぶんなの。ビリー、お願い。私の言う通りにして。私が言えるときになったら、私から言う。だから、私が来たことはジョシュに言わないで。
ビリー:アーニャ、俺にはわからねえ。
アーニャ:私が来たことを知ったら、ジョシュが前に進めなくなる。きっと、もっと傷つく。だから、お願い。どうか約束して。ジョシュに言わないって。
【病室】
ホリー:あなたたち、話をするべきだわ。
ジョシュ:アーニャは、僕ともう話もしたくないって。
(ビリーが入ってくる)
ビリー:ホリー?
ジョシュ:やあ、兄弟。
ビリー:ジョシュ!目が覚めたのか!いつから意識が戻ってたんだ? おい兄弟。二度と、こんなことはするなよ!まったく度肝を抜かれたぜ!
ジョシュ:悪いな、ビリー。
ビリー:ところで、カーラおばさんとチーは?
ホリー:先生と話をするって、部屋を出て行ったわ。
(ホリー、めまいがする)
ジョシュ:ホリー?大丈夫か?
ホリー:大丈夫。なんでもない。
ビリー:えっと、ちょっと待ってろ。カーラおばさんを呼んでくる。
ホリー:私が代わりに呼んでくるわ。あなたがジョシュといて。私、どっちみち帰るとこだから。
ジョシュ:また来てくれる?
ホリー:(うなずく)じゃあ、行くわ。
【ホリーの病室】
(ホリーが苦しんでいる)
マルガレート:先生!どうにかして!!
医者:残念ですが、ポサダスさん。ホリーの腫瘍には放射線治療は効かないようです。我々にできることは、痛みを和らげることだけです。ホリー、大丈夫か?
マルガレート:先生!
医者:申し訳ありませんが、もう我々の手にはおえません。
【アーニャの家】
テレサ:アーニャ!アーニャ!行きましょう!もうみんな支度もすんだから、出かけましょうよ!
ボルタ:バングス!落ち込むのはもう終わり!
テレサ:だめね。ほんとに行きたくないみたい。
アラジン:僕がなかに入ったら?お姉ちゃんを元気にしてあげるよ!
テレサ:お姉ちゃんには、ひとりの時間が必要なのよ。いまは、そっとしておいてあげよう。いつか乗り越えて、元気になるわ。
ボルタ:いまは、落ち込んじゃってるのよ。
【病院の廊下】
ジョシュ:ホリー。
(手品で花を出す)
ホリー:ありがとう、ジョシュ。
(写真に撮られる)
【アーニャの家】
アーニャ:お母さん、なに見てるの?ゴッドマザー、見せて!
ボルタ:なんでもないわよ!
(新聞にジョシュとホリーの写真)
【アーニャの家】
アーニャ:よかったわ。ふたりはお似合いだもの。
ボルタ:本気?
アーニャ:私、中に入ってる、お母さん。修理を手伝ってくれるなら、一緒に来て。
ボルタ:嫉妬してるわね。
テレサ:ほんと、これを見て誰かさんは、たしかに嫉妬してるようね・・・。
【ホテルの部屋】
カーラ:息子!そんなことしてたらぶり返すわよ。休んでなさいったら。
ジョシュ:大丈夫だよ、お母さん。心配しないで。
カーラ:もう、あなたったら!
(新聞を手にチーが入ってくる)
チー:ジョシュ!
ビリー:おいチー、またなにかあるのか?
チー:ええ、また噂よ!これは本当なの、ジョシュ?ホリーに求愛してるって?
ジョシュ:してないよ!
チー:でも・・・、なにかあるんじゃない?
カーラ:ホリーに気持ちが傾いたの?
ジョシュ:ホリーはただの友達だよ。アーニャがいなかったときに、僕のそばにいてくれただけだ。
【ホリーの家】
マルガーレート:娘よ・・・。痛むの?
ホリー:ううん、お母さん。ただ、手が震えただけ。
マルガレート:病院へ連れていくわ。
ホリー:いや。あんなとこで死にたくないの。
マルガレート:そんなこと言わないで。
【ホテルの部屋】
ビリー:で、ホリーに求愛するつもりなのか?
カーラ:ジョシュ?
ジョシュ:ホリーは大切な友達なんだ!僕たちがどうなるかなんて、まだわからないよ。
チー:はっきりさせるべきよ。そうじゃないと、ホリーをぬか喜びさせるだけだわ。
カーラ:チーの言う通りよ。それに、もし本当にアーニャを愛してるなら、彼女を忘れるためにホリーに寄り掛かかったりすべきじゃない。
(ジョシュ、ホリーに電話を掛ける)
ホリー:もしもし、ジョシュ?
ジョシュ:もしもし、ホリー?今日、会える?
ホリー:いま?いいわよ。じゃ、あとでね。
マルガレート:ねえあなた、出かけるなんて無理よ。
ホリー:お母さん、お願い。私がまだ行けるうちに行かせて・・・。
マルガレート:もう、けりはつけたの?アーニャとは話した?
ホリー:まだ・・・。でも、もうじき、お母さん・・・。私がまだ、勇気を奮い起こせるうちに・・・。
マルガレート:なんの勇気?
ホリー:私も間違いを犯したと、認めること・・・。
【アーニャの家】
(マルガレートがノックする)
アーニャ:ポサダスさん?
テレサ:なんの用?!
マルガレート:ケンカしに来たんじゃないわ。
テレサ:じゃあ、なんなの?私の娘はもう、あなたになんの迷惑もかけていないけど?!
マルガレート:私の娘を弁護するために来たの。
テレサ:それで、なんで私たちが、あんたの願いを聞かなくちゃならないわけ!? 私たちに、あんなことをしたくせに!
マルガレート:私の娘は病気なの。重病なのよ。
アーニャ:知ってます。お母さんにも話したわ。
マルガレート:誰が話したの?いつ?
アーニャ:ヤヤ・ロサです。ホリーが病院に運ばれたと聞いたとき、私、病院に行ったんです。
マルガレート:ジョシュとホリーがいま仲良くしてるのは、そのせい?ジョシュに、ホリーの病気のことを話したの?
アーニャ:(首をふる)
テレサ:でも、この子はジョシュと別れたのよ!ホリーのために!誰もが、あなたが思ってるように、むやみにひとのものを欲しがるわけじゃないの!
アーニャ:お母さん、もういいわ。ジョシュには何も言ってません。いまのジョシュとホリーの関係がどうであれ、ジョシュがホリーと付き合っているのは、本心からに違いないです。ホリーの病状を哀れんでいるのではなくて。
マルガレート:・・・。
アーニャ:ホリーの具合はどうですか?
マルガレート:とても苦しんでるわ。でも、まだ病気と闘っている。それでも、いまホリーは幸せなの。ジョシュがあの子を幸せな気分にしてくれてる。いま、あのふたりが一緒にいるのが、あなたのおかげだってことがわかった。どうもありがとう、アーニャ。あなたもよ、テレサ。ありがとう。もう行くわ。
【ホテル】
ジョシュ:きみにこれを。
ホリー:なあに、それ?
ジョシュ:チャリティ・コンサートのチケットだ。もしよかったら、お母さんとヤヤ・ロサと一緒に来て。
ホリー:ありがとう、ジョシュ。いまは持ってて。たぶんあとでもらうわ、いい?私、どこかに置き忘れちゃうかもしれないから。
ジョシュ:わかったよ。
ホリー:もうすぐ、あなたは行っちゃうのね。
ジョシュ:うん、コンサートの翌日に。
ホリー:じゃ、もうすぐね。アーニャとは話しをした?
ジョシュ:まだだ。たぶん、また戻ってきたときに。
ホリー:急いで戻ってきてね、いい?
ジョシュ:どうして?
ホリー:私、いなくなるかもしれないから。
ジョシュ:どういう意味?
ホリー:うーんと・・・、お母さんと私、ニュー・ヨークに行くの。お姉さんに会いに行くのよ。
ジョシュ:大丈夫、僕は戻ってくるから。
【ホテルの噴水】
アーニャ:お願いです。私が前に進んでいけますように・・・。(コインを投げ入れる)
ジョシュ:ここで、僕はお母さんとはぐれたんだ。
ホリー:ほんと?
ジョシュ:そう。 その同じ夜に、僕の命を救ってくれた女の子に会った。
アーニャ:お願いです。ホリーの病気が良くなりますように・・・。(コインを投げ入れる)
ジョシュ:その子が、これの片割れを持ってるんだ。
ホリー:その場所に行ける?
ジョシュ:どうして?
ホリー:ただ、ちょっと見てみたいのよ。
アーニャ:お願いです。ジョシュとホリーが仲良く、幸せでいられますように・・・。(コインを投げ入れる)
【病室】
カーラ:ジョシュ!?ジョシュになにがあったの?
ビリー:ジョシュは大丈夫だ。ただの脳震とうだよ。はねたのがバイクだったのが、不幸中の幸いだった。
チー:スティーブは最初から正しかったのかも、と思うことがあるのよ。フィリピンに来てから、運の悪いことばかり起こってる。
【病院の廊下】
マルガレート:気分はどう?
ホリー:まだ体がだるいわ、お母さん。化学療法なんて、やる意味あるのかって思う・・・。
マルガレート:そんなこと言わないで。あなたの命を1日でも延ばせれば、私のいたらなさをつぐなえる機会が、少しでも増やせるわ。
看護婦1:聞いた?ジョシュ・ブラッドリーがさっき、この病院に担ぎ込まれてきたって。
看護婦2:それ私も、急患担当の知り合いから聞いたわ。自動車事故ですって。
ホリー:ジョシュ?ジョシュが事故ですって・・・。お母さん、私、ジョシュに会わなくちゃ。でも、こんな姿は見られたくない。お願い、手伝ってくれる?
(マルガレート、うなづく)
【アーニャの家】
アラジン:お母さん、お姉ちゃん大丈夫かな?もうずっと、あんなだよ。
テレサ:そっとしておいてあげて。いまは、辛いときなのよ。
ボルタ:アーニャ!アーニャ!アーニャ・・・!
テレサ:なに?そんなに叫んでなにごと?
ボルタ:ねえちょっと・・・。ジョシュが・・・。
アーニャ:どうしたの、ゴッドマザー?
ボルタ:事故にあったんだって。
アーニャ:具体的に言って!
ボルタ:さっき、車にひかれたんですって。
アーニャ:それで、いまどこなの?
ボルタ:わからない。病院に運ばれたらしいわ。さあ、行きましょ!
アーニャ:全部、私のせいだわ!私がジョシュを追い払ったから!
テレサ:誰だって、こんなことは望んでなかったのよ。
アーニャ:私、病院に行かないと!ジョシュが無事かどうか確かめないと!
【病室】
カーラ:ジョシュ、息子!お願い目を覚まして・・・。お母さんを心配させないで・・・。
ホリー:おばさん・・・。
カーラ:ホリー、こんなとこでどうしたの?どうして、ジョシュのことがわかったの?
ホリー:ニュースで知ったんです。ジョシュの具合は?
カーラ:ここにいてくれる?私、先生と話をしてくるわ。
(カーラ、病室を去る)
(ホリー、めまいがする)
ジョシュ:アーニャ・・・。アーニャ・・・。
ホリー:ジョシュ・・・。
ジョシュ:ホリー・・・?
ホリー:ええ、私よ。 待ってて、いま先生を呼ぶわ。
ジョシュ:どうしてここに・・・?
ホリー:あなたの具合を見にきたの。もう、行くから。
ジョシュ:行くな。ここにいてくれ・・・。
(アーニャが病室へ向かう)
ホリー:ジョシュ、先生に知らせないと。
ジョシュ:話があるんだ。
ホリー:もし、アーニャのことなら・・・。
ジョシュ:アーニャにはふられた。 ホリー、すごく自分勝手な質問だとわかってる。でも、アーニャになにか言ったの?
ホリー:なにも。アーニャとは話してない。事故にあったのは、そのため?アーニャのせい?
ジョシュ:誰のせいでもない、自分が悪いんだ。よく注意してなかったから。
ホリー:アーニャの家から帰るとき、この事故にあったの?そうなんでしょ?
ジョシュ:そう。なんでアーニャが僕と別れたがったのか、知りたかったんだ。
ホリー:それほど、アーニャのことを愛してるの?
ジョシュ:そうだ。ほんとうにごめん、ホリー。
ホリー:謝らないで・・・。 私は、あなたの口からそれを聞きたかったんだわ。でも、ふたりを祝福する言葉はまだ私には言えない、ジョシュ。私、傷ついてるから。
ジョシュ:僕たち、いまでも友達だよね?
ホリー:そうね・・・。友達よ。
ジョシュ:ありがとう、ホリー。
(アーニャが病室のドアを開ける)
ホリー:アーニャが事故のこと聞いたら、すぐに駆けつけるはずよ。アーニャが会いに来ないでいられるわけないもの、ジョシュ。
ジョシュ:本当のところ、アーニャが僕のことをまだ愛してるのか、わからないんだ。どうしてあんな簡単に、僕のことを見限れるんだ・・・。
【病院の廊下】
ビリー:アーニャ?アーニャ!よお、ジョシュに会いに来たのか?ジョシュとは話したか?
アーニャ:私がここにいたこと、ジョシュには言わないで。
ビリー:なに?きみに会ったらジョシュは喜ぶぜ。さあ、来いよ。中に入ろう。
アーニャ:ジョシュが無事だとわかっただけで、私にはじゅうぶんなの。ビリー、お願い。私の言う通りにして。私が言えるときになったら、私から言う。だから、私が来たことはジョシュに言わないで。
ビリー:アーニャ、俺にはわからねえ。
アーニャ:私が来たことを知ったら、ジョシュが前に進めなくなる。きっと、もっと傷つく。だから、お願い。どうか約束して。ジョシュに言わないって。
【病室】
ホリー:あなたたち、話をするべきだわ。
ジョシュ:アーニャは、僕ともう話もしたくないって。
(ビリーが入ってくる)
ビリー:ホリー?
ジョシュ:やあ、兄弟。
ビリー:ジョシュ!目が覚めたのか!いつから意識が戻ってたんだ? おい兄弟。二度と、こんなことはするなよ!まったく度肝を抜かれたぜ!
ジョシュ:悪いな、ビリー。
ビリー:ところで、カーラおばさんとチーは?
ホリー:先生と話をするって、部屋を出て行ったわ。
(ホリー、めまいがする)
ジョシュ:ホリー?大丈夫か?
ホリー:大丈夫。なんでもない。
ビリー:えっと、ちょっと待ってろ。カーラおばさんを呼んでくる。
ホリー:私が代わりに呼んでくるわ。あなたがジョシュといて。私、どっちみち帰るとこだから。
ジョシュ:また来てくれる?
ホリー:(うなずく)じゃあ、行くわ。
【ホリーの病室】
(ホリーが苦しんでいる)
マルガレート:先生!どうにかして!!
医者:残念ですが、ポサダスさん。ホリーの腫瘍には放射線治療は効かないようです。我々にできることは、痛みを和らげることだけです。ホリー、大丈夫か?
マルガレート:先生!
医者:申し訳ありませんが、もう我々の手にはおえません。
【アーニャの家】
テレサ:アーニャ!アーニャ!行きましょう!もうみんな支度もすんだから、出かけましょうよ!
ボルタ:バングス!落ち込むのはもう終わり!
テレサ:だめね。ほんとに行きたくないみたい。
アラジン:僕がなかに入ったら?お姉ちゃんを元気にしてあげるよ!
テレサ:お姉ちゃんには、ひとりの時間が必要なのよ。いまは、そっとしておいてあげよう。いつか乗り越えて、元気になるわ。
ボルタ:いまは、落ち込んじゃってるのよ。
【病院の廊下】
ジョシュ:ホリー。
(手品で花を出す)
ホリー:ありがとう、ジョシュ。
(写真に撮られる)
【アーニャの家】
アーニャ:お母さん、なに見てるの?ゴッドマザー、見せて!
ボルタ:なんでもないわよ!
(新聞にジョシュとホリーの写真)
【アーニャの家】
アーニャ:よかったわ。ふたりはお似合いだもの。
ボルタ:本気?
アーニャ:私、中に入ってる、お母さん。修理を手伝ってくれるなら、一緒に来て。
ボルタ:嫉妬してるわね。
テレサ:ほんと、これを見て誰かさんは、たしかに嫉妬してるようね・・・。
【ホテルの部屋】
カーラ:息子!そんなことしてたらぶり返すわよ。休んでなさいったら。
ジョシュ:大丈夫だよ、お母さん。心配しないで。
カーラ:もう、あなたったら!
(新聞を手にチーが入ってくる)
チー:ジョシュ!
ビリー:おいチー、またなにかあるのか?
チー:ええ、また噂よ!これは本当なの、ジョシュ?ホリーに求愛してるって?
ジョシュ:してないよ!
チー:でも・・・、なにかあるんじゃない?
カーラ:ホリーに気持ちが傾いたの?
ジョシュ:ホリーはただの友達だよ。アーニャがいなかったときに、僕のそばにいてくれただけだ。
【ホリーの家】
マルガーレート:娘よ・・・。痛むの?
ホリー:ううん、お母さん。ただ、手が震えただけ。
マルガレート:病院へ連れていくわ。
ホリー:いや。あんなとこで死にたくないの。
マルガレート:そんなこと言わないで。
【ホテルの部屋】
ビリー:で、ホリーに求愛するつもりなのか?
カーラ:ジョシュ?
ジョシュ:ホリーは大切な友達なんだ!僕たちがどうなるかなんて、まだわからないよ。
チー:はっきりさせるべきよ。そうじゃないと、ホリーをぬか喜びさせるだけだわ。
カーラ:チーの言う通りよ。それに、もし本当にアーニャを愛してるなら、彼女を忘れるためにホリーに寄り掛かかったりすべきじゃない。
(ジョシュ、ホリーに電話を掛ける)
ホリー:もしもし、ジョシュ?
ジョシュ:もしもし、ホリー?今日、会える?
ホリー:いま?いいわよ。じゃ、あとでね。
マルガレート:ねえあなた、出かけるなんて無理よ。
ホリー:お母さん、お願い。私がまだ行けるうちに行かせて・・・。
マルガレート:もう、けりはつけたの?アーニャとは話した?
ホリー:まだ・・・。でも、もうじき、お母さん・・・。私がまだ、勇気を奮い起こせるうちに・・・。
マルガレート:なんの勇気?
ホリー:私も間違いを犯したと、認めること・・・。
【アーニャの家】
(マルガレートがノックする)
アーニャ:ポサダスさん?
テレサ:なんの用?!
マルガレート:ケンカしに来たんじゃないわ。
テレサ:じゃあ、なんなの?私の娘はもう、あなたになんの迷惑もかけていないけど?!
マルガレート:私の娘を弁護するために来たの。
テレサ:それで、なんで私たちが、あんたの願いを聞かなくちゃならないわけ!? 私たちに、あんなことをしたくせに!
マルガレート:私の娘は病気なの。重病なのよ。
アーニャ:知ってます。お母さんにも話したわ。
マルガレート:誰が話したの?いつ?
アーニャ:ヤヤ・ロサです。ホリーが病院に運ばれたと聞いたとき、私、病院に行ったんです。
マルガレート:ジョシュとホリーがいま仲良くしてるのは、そのせい?ジョシュに、ホリーの病気のことを話したの?
アーニャ:(首をふる)
テレサ:でも、この子はジョシュと別れたのよ!ホリーのために!誰もが、あなたが思ってるように、むやみにひとのものを欲しがるわけじゃないの!
アーニャ:お母さん、もういいわ。ジョシュには何も言ってません。いまのジョシュとホリーの関係がどうであれ、ジョシュがホリーと付き合っているのは、本心からに違いないです。ホリーの病状を哀れんでいるのではなくて。
マルガレート:・・・。
アーニャ:ホリーの具合はどうですか?
マルガレート:とても苦しんでるわ。でも、まだ病気と闘っている。それでも、いまホリーは幸せなの。ジョシュがあの子を幸せな気分にしてくれてる。いま、あのふたりが一緒にいるのが、あなたのおかげだってことがわかった。どうもありがとう、アーニャ。あなたもよ、テレサ。ありがとう。もう行くわ。
【ホテル】
ジョシュ:きみにこれを。
ホリー:なあに、それ?
ジョシュ:チャリティ・コンサートのチケットだ。もしよかったら、お母さんとヤヤ・ロサと一緒に来て。
ホリー:ありがとう、ジョシュ。いまは持ってて。たぶんあとでもらうわ、いい?私、どこかに置き忘れちゃうかもしれないから。
ジョシュ:わかったよ。
ホリー:もうすぐ、あなたは行っちゃうのね。
ジョシュ:うん、コンサートの翌日に。
ホリー:じゃ、もうすぐね。アーニャとは話しをした?
ジョシュ:まだだ。たぶん、また戻ってきたときに。
ホリー:急いで戻ってきてね、いい?
ジョシュ:どうして?
ホリー:私、いなくなるかもしれないから。
ジョシュ:どういう意味?
ホリー:うーんと・・・、お母さんと私、ニュー・ヨークに行くの。お姉さんに会いに行くのよ。
ジョシュ:大丈夫、僕は戻ってくるから。
【ホテルの噴水】
アーニャ:お願いです。私が前に進んでいけますように・・・。(コインを投げ入れる)
ジョシュ:ここで、僕はお母さんとはぐれたんだ。
ホリー:ほんと?
ジョシュ:そう。 その同じ夜に、僕の命を救ってくれた女の子に会った。
アーニャ:お願いです。ホリーの病気が良くなりますように・・・。(コインを投げ入れる)
ジョシュ:その子が、これの片割れを持ってるんだ。
ホリー:その場所に行ける?
ジョシュ:どうして?
ホリー:ただ、ちょっと見てみたいのよ。
アーニャ:お願いです。ジョシュとホリーが仲良く、幸せでいられますように・・・。(コインを投げ入れる)
2012-04-12 22:45
コメント(0)
Nandito Ako (22) [Nandito Ako]
Nandito Ako エピソード22
【病院】
医者:あなたの腫瘍は、場所が場所なだけに手術が不可能です。私たちにできる手立ては、放射線治療です。それで腫瘍を小さくし、それから、残った癌細胞を確実に破壊するために化学療法を行います。
ホリー:私、どのくらい生きられるの?
医者:もし、じゅうぶんな治療が間に合わなければ、4か月です。
ヤヤ:あなたはきっとよくなります。神さまは見放したりしません。だから、気を強く持ってくださいな。
マルガレート:先生、外でお話しできますか?
【アーニャの家】
テレサ:アーニャ、焼き具合をちゃんと見て!
アーニャ:ごめん、お母さん。こっちはちゃんと見てるから。
テレサ:これじゃあ焼き過ぎね。売り物にならないわ。
アーニャ:ごめんなさい。
テレサ:どうかしたの?このところずっと、浮かない顔してるわね。ジョシュのこと?何かあったの?
アーニャ:なんでもない、お母さん。ただ、ホリーのことが心配なの。
テレサ:話はしたの?なんて言ってた?
アーニャ:なにも。でも、きのうの夜、悪い夢を見たの。すごく嫌な夢よ。私、どうしてもホリーと話しをしなくちゃ。
テレサ:もし行くなら、私もついていく。あの母親がまた、あなたをひどく扱ったら許さないから。
アーニャ:お母さん、大丈夫よ。私ひとりで行く。これを解決できるのは私とホリーだけだから。加えて私、関係修復のためになんでもするし。
テレサ:ねえ、娘よ、あなたにとってホリーが大切なのはわかる。でもときに、あなたがどんなに頑張っても、修復できないこともあるのよ。いろんなことがあったわ。ホリーの親と私のあいだの確執は言うまでもなくね。あなたたちの友情が、取り戻せないこともあるかもしれない心の準備も必要なのよ。
アーニャ:私、あきらめない。
【病院】
ヤヤ:私たちは乗り越えられます。私はここにいますよ。この病気と闘いましょう。
ホリー:ヤヤ、ありがとう。もしあなたがいなかったら、私どうなってるか・・。
ヤヤ:私はどこにも行きませんよ、わが子。いつだって必要なときは、私がいつもおそばにいます。
ホリー:ねえヤヤ、私、すごく嬉しい。あなたはいつも、“わが子”って呼んでくれる。そう言ってくれるのは、あなただけ。何があろうと、私を愛してくれる人がいるって確信を持てるの。あなたのことよ。ありがとう、ヤヤ。
ヤヤ:あなたを愛してるひとは、他にもたくさんいますよ。すぐそこにいます。あなたのお友達にも、病気のことを知らせるべきです。
ホリー:ヤヤ、それはやめて。あのふたりには知られたくないの。いい? 哀れんでほしくない。
ヤヤ:まだ、ふたりのことを怒っているのですか?
ホリー:わからない。わからないわ、ヤヤ。私は怒っているのか、それともただふたりに嫉妬してるのか、わからないの。だって、ふたりはとても幸せで、愛しあっていて・・・。あのふたりがいま持っているものを、私も持ってたらいいのに。でも私には、ないの。
ヤヤ:そんなこと言わないでください。あなたにも素敵なことが起こりますよ。
ホリー:本当に、私にはジョシュしかいなかったの、ヤヤ。まさか、彼がほかのひとを愛するなんて、思いもしなかった。
【ホテル】
チー:(電話に向かって)ジョシュはコンサートの準備で忙しいと伝えて。いま、それに対応はできないわ。ええ、もうすぐ公式発表をしますから。そうです。はい、じゃあ。
カーラ:今度はなんなの?
チー:スティーブが起こしてる問題をなんとかやめさせないと。
カーラ:いったいぜんたい、あのスティーブは何をしようとしてるわけ?
ジョシュ:僕をこの国から引ひきずり出そうと、躍起になってるのさ。それで、お母さんやアーニャと二度と会えなくさせようとしてる。
チー:これは単にお金の問題なのかしら。あなたが資産を全部、管理してるの?あいつは自分の取り分を奪おうとしてるんじゃないの?
ジョシュ:もしそれがあの人の狙いなら、全部くれてやるよ!僕は、お金なんてどうでもいいんだ!
チー:ええっ、だめよジョシュ、そんなのだめ!ほかの方法があるわ。あいつに接近禁止令を出すのよ。なにができるか、弁護士に相談してみましょう。
ジョシュ:いいや…、それはやめよう。あの人は、それでも僕の家族なんだ。いまやっていることがどうであれ、あの人が僕の面倒を見てくれたことに変わりはない。あの人のおかげで、いまの僕がある。
チー:ジョシュ、あいつは、あなたにずっとプレッシャーをかけてきたのよ。あなたをスターにしようと決めて、あなたから子どもらしい楽しみすら奪ってきた。
カーラ:あいつと一度話し合ってみたら?そしたら解決するかも。
チー:ありえない!あのスティーブのことだもの、ひとの話なんか聞きっこないわ。あいつにとっては、いつも自分だけが正しいの。
ビリー:えーと、いいか?さらにヘコませて悪いんだけど、あの記者会見でのことがもうネットに流れてる。じきに、世界中のマスコミが嗅ぎ付けるぞ。
チー:ああもう、悪夢だわ!どうしよう…。
ジョシュ:心配すんな、チー、いいか?数日後にコンサートなんだ、そのことだけを考えよう。最後にはなんとかなるさ。
チー:そうならいいけど。だって私、マジにもうキレそうなのよ!あなたのスティーブ叔父さんに、私なにをするかわかる?あいつの喉をおさえてギューっと締め付けてやる!あいつにはほんとイライラさせられる!
【病院】
(ホリー、回想している)
マルガレート:あんたは私の娘にふさわしくない!何の価値もない人間だ!あんたは私の娘なんかじゃない!
アーニャ:私も、愛してるわ、ジョシュ。
医者:誠に残念ですがホリー、あなたは脳腫瘍です。
ホリー:こんなのいや!こんなものいらない!こんなもの、全部いらないわ!
【ホリーの家】
アーニャ:おはようございます。
お手伝いさん:はい?どちらさまですか?なんのご用で?
アーニャ:アーニャと言います。ホリーの友達です。ホリーはいますか?話があるんです。
お手伝いさん:いいえ、ここにはいませんよ!聞いてませんか?昨夜、病院へ運ばれたんです。
【病院】
(マルガレート、回想している)
マルガレート:わからないの?あなたなんて、誇りになど思えないわ。学校でこんなくだらないことばかりして!
マルガレート:私のいうことを聞きなさい!
ホリー:お母さん!お母さん!お願い、話を聞いて!
マルガレート:しばらくそこに閉じこもってなさい!
マルガレート:本当に頭が悪い子ね!面汚し!
(ヤヤが寄り添う)
マルガレート:私、自分が恥ずかしい、ヤヤ・・・。ホリーに対して犯した過ちを、こんな形で後悔することになるなんて・・・。私はいつも、あの子に言ってた・・・。あんたは能なしの娘だって。でも本当は、私がろくでもない母親だったのよ。
ヤヤ:母親はみな、いろいろな意味で、自分の子どもと欠点を共有するものですよ。マルガレートさま、まだ間に合います。ホリーと仲直りするのです。
マルガレート:私が壊してしまったあの子との関係を、どうしたら変えられるのかしら?
ヤヤ:あなたに愛してもらえる時を、ホリーはずっと待ち望んでいました。いまがその時です。いまを逃したら、もう二度とないかもしれませんよ。
【アーニャの家】
アラジン:ジョシュお兄ちゃん!
ジョシュ:やあ!
アラジン:お母さん、お母さーん!
テレサ:あら、ジョシュ!
ボルタ:ジョシュだわあ!
ジョシュ:こんにちは。
テレサ:アーニャはいま、いないのよ。あとで帰って来るわ。
ジョシュ:構わないよ、おばさん。僕、アーニャを待つから。
テレサ:ほんとに?じゃあ、中に入ってなさい!もうすこししたら、夕ご飯をつくるから。
ジョシュ:ありがとう。
テレサ:さ、入って!
ジョシュ:待って、おばさん。いま、夕ご飯をつくるって言った?
テレサ:ええ。
ジョシュ:僕も手伝っていい?アーニャに料理をつくってあげたいんだ。
テレサ:ほんと?
ボルタ:まあ、優しいわあ!
アラジン:僕も手伝うー!
テレサ:よし!じゃあ中に入んな!
ボルタ:ジョシュにシシッグ料理を教えたら?さあて、私の友よ。これでもまだ、白馬の王子様はいないって言うつもり?
テレサ:まあね、白馬の王子様はたしかにいるわ。でも私は、結末がハッピーエンドじゃないことを恐れてるの。
ボルタ:まあ!どこまでも頑固だこと!
【病院】
マルガレート:ホリー!ホリー、どうしたの?
ホリー:私もう、こんなのいや!もうこれ以上、お母さんの負担にはなりたくない。
マルガレート:いいえ、ホリー。あなたはなにも悪くないのよ。悪いのは私のほう。だから私に埋め合わせをさせて、お願いよ!
ホリー:私、まだ死にたくない、お母さん・・・。死にたくないよ・・・。
マルガレート:私が死なせやしない。まだよ・・・。あなたの命を延ばすためなら、どんな治療でもする。だから、あなたはまだ死なない。
ホリー:怖いよ、お母さん・・・。
マルガレート:怖がらないで・・・。私がそばにいるから。一緒に向き合っていくの・・・。
【アーニャの家】
ジョシュ/アラジン/テレサ/ボルタ:おかえり~!
アーニャ:ここでなにしてるの?
ジョシュ:夕ご飯つくったよ!
ボルタ:そうよ!これ全部、ジョシュがつくったのよ!
アラジン:僕も手伝ったよ、お姉ちゃん!
テレサ:アーニャ?なにかあったの?
ボルタ:バングス、大丈夫?
ジョシュ:僕が料理つくって驚かしたの、嫌だった?
アーニャ:私、気が変わったの。もうやめたい。私たちは終わりよ。
ジョシュ:えッ?アーニャ!待って、待ってくれ!アーニャ!!なんでだ!?
アーニャ:なんでって?!私、人気セレブをボーイフレンドにするなんて、無理だってことがわかったのよ。訳がわかんないわ。私、素朴な暮らしがしたいの。
ジョシュ:なに言ってるんだ、アーニャ。なんでそんなこと言うんだ?ホリーのためか?
アーニャ:ホリーは関係ない。私の問題よ。私、もううんざりなの!マスコミやら、噂やら、あなたを好きになってから私の生活は、めちゃめちゃになった!
ジョシュ:アーニャ、もし有名人であることが問題なら、そんなのいつでも辞めてやるよ!きみと一緒にいるためなら!
アーニャ:なんでそんなことするわけ?!頭おかしいんじゃない?!私のために、富と名声を手放すの?!
ジョシュ:アーニャ、お願いだ。僕はなんだってする。きみのほうが大切なんだ、アーニャ!お金や名声がなくたって、僕は生きていける。でも、きみなしでは、生きていけないんだ!
アーニャ:でも、私があなたと一緒じゃ、生きていけないの!まるで、年がら年中、締めつけられてるみたいなの!息ができない!だからお願い。もう終わりにしよう。もしあなたが去らないのなら、私が出て行くわ。
ジョシュ:お願いだ、アーニャ!僕は、なんだってするから。
アーニャ:ならば、私のことは忘れて。それがあなたがすべきこと。さあ、行って!
ジョシュ:こんなことしないでくれ、アーニャ。アーニャ!待ってくれ、アーニャ!お願いだから、やめてくれ、アーニャ!!
【テラス】
ビリー:おい!もう帰ってたのか!アーニャと夕めし食ってるのかと思ってた。ずいぶん早かったな。
カーラ:息子、なにかあったの?ここに座って、話してごらん?
ジョシュ:アーニャにふられたんだ。
カーラ:え!なんで?
ジョシュ:もう僕と一緒にいられないんだって。彼女の人生を複雑にするから。
チー:アーニャはあなたのこと、とても愛してると思ってたけど?これがジョシュの人生の一部だって、承知してたはずよね?
ジョシュ:僕だってそう思ってた。
ビリー:ホリーのことが原因だって可能性はないのか?アーニャは、罪の意識を感じてるんだろ?
ジョシュ:それは聞いたけど、ホリーは関係ないって言われた。アーニャがそんなに簡単に諦めるなんて、信じられない。アーニャにとって僕は、その程度なのか?
カーラ:それは、アーニャにしか答えられない質問ね。
ジョシュ:ふたりが一緒にいるためならすべてを手放してもいい、って言ったんだ。僕は心からそう言ったのに、 お母さん。
カーラ:わかってるわ、息子。
チー:で、これからどうするの。
ジョシュ:アーニャを取り戻すまで、あきらめない。
【アーニャの家】
テレサ:アーニャと話さなくちゃ!
ボルタ:ねえ、落ち着いてよ!そっとしておきなさい。時が来れば、あの子のほうから話すわよ。だから落ち着きなさって。アラジン、あんたもね!
テレサ:なんでジョシュと別れたの?!アーニャはあなたに何か言ってた?何か知ってるの?
ボルタ:私?とんでもない、何も知らなわいよ!私の勘では・・・ただの勘よ、いい?ホリーが関係してるんじゃないかしら?友達を傷つけたくないために、ジョシュと別れたとか。私のゴッドチャイルドって、なんて優しいのかしら~。
テレサ:そのせいで、今度はアーニャとジョシュが傷ついてるわけ?
ボルタ:だからなに?私のゴッドチャイルドが決めたことなのよ。バングスの決断を尊重してあげなくちゃ。だから、あの子を支えてあげるのよ、いい?
【病院】
ホリー:(携帯を見ながら)これ、本当かしら・・・。ジョシュとアーニャが別れたって。ヤヤ、私のせいじゃないわよね?私の病気のこと、あのふたりは知らないわよね?ヤヤ、誰かに話した?
ヤヤ:いいえ。きっと、なにか別の理由があるんですよ。もう、そのことを考えるのはおやめなさい。いまは、病気を治すことだけを考えましょう。なにがあったとしても、いずれわかりますよ。あなたがアーニャと話さえすればね。
【アーニャの家】
マンド:よお、アーニャ。
アーニャ:マンド。
マンド:ほんとか?
アーニャ:なにが?
マンド:おまえが、もうジョシュと付き合ってないってこと。
アーニャ:えっ?
マンド:ほんとなのか?
アーニャ:できるなら、そのことは話したくないの。
ジョシュ:アーニャ!
アーニャ:ここで何してるの!? もう会いたくないって、私、言わなかった!?
ジョシュ:アーニャ、聞いてくれ。僕は帰らないぞ。
マンド:アーニャが消えろって言ってるの、聞こえないか!?
(マンドとジョシュが殴りあう)
アーニャ:マンド、やめて!もうそのくらいにして!
ビリー:もうやめろ、ジョシュ!(マンドに)おい、余計な手出しはするな!
アーニャ:もう行って!帰ってよ!早く!
(ジョシュが走り去る)
ビリー:ジョシュ!
【病院】
(ホリー、携帯でアーニャのアドレスを見てる)
マルガレート:私の娘・・・、ねえ、もうからだを休めなさい。あとで放射線治療の予定が入ってるのよ。
ホリー:うん、お母さん。
【アーニャの家】
テレサ:どうしたの!いったい何があったの?なんで湿布なんて貼ってるの?
ボルタ:マンド、あなたの顔ったら!どうしたの?
アーニャ:お母さん、さっき突然、ジョシュが来たの。
マンド:アーニャに強引に言い寄ってたんだ!
テレサ:それで大騒ぎしてケンカを始めたってわけ?アーニャ、あなた、どうかしちゃったの?!
アーニャ:ごめんなさい、お母さん。
ボルタ:さあマンド、家に帰るわよ!
マンド:でも・・・。
ボルタ:でもじゃないの。家に帰るのよ!私が連れて帰るわ。
テレサ:ありがとう。
ボルタ:さ、行こう、マンド。
テレサ:あんた、こっち来て、ちょっと話しましょう。アーニャ、まだジョシュのこと好きなの?
アーニャ:うん、お母さん。でも、いまはホリーにジョシュがもっと必要なの。ホリーは重い病気なのよ。脳腫瘍なの。
テレサ:どうしてそんなこと知ってるの?
【病院】(回想シーン)
アーニャ:ヤヤ・ロサ。ホリーはどこですか?話がしたいんです。
ヤヤ:アーニャ、いまは無理です。あの子は、いまの状態であなたに会いたくないって言ってるんです。
アーニャ:なぜ?なにがあったんです?
ヤヤ:ホリーは癌なんです。
アーニャ:ウソでしょ!?
ヤヤ:あなたとジョシュには知らせないと約束したんです。あの子は、あなたたちに哀れんで欲しくないんです。
アーニャ:でも、ホリーは友達なのよ。
ヤヤ:もし本当に友達なら、そのお友達を幸せにしてあげてください。せめて、あの子の残り少ない人生を・・・。
アーニャ:どうやって・・・?
ヤヤ:アーニャ、これが、どんなに自分勝手なお願いか、わかっています。でも、これでホリーを幸せにできるのなら、アーニャ、どうか私を許してください。どうか、あなたが、わかってくださいますように・・・。
【アーニャの家】
アーニャ:お母さん、ホリーは私の友達なの。私は、ホリーが大好きなの。ホリーにこれ以上、余計な苦痛を与えたくない。そんなこと、私にはできない。
テレサ:でも、あなたとジョシュはどうなるの?
【道】
ビリー:ジョシュ!ジョシュ・・・!ジョシュ!おい、待て!もう行こうぜ!
ジョシュ:アーニャを失った・・!
ビリー:ああ、おまえが大変な状況なのはわかった。でも、もうホテルに戻らないと!ひとに気づかれるぜ!
ジョシュ:おまえは先に行ってろ。僕はあとから行く。ちょっと考えたいんだ。
(バイクにぶつかる)
ビリー:ジョシュ!!
【病院】
医者:あなたの腫瘍は、場所が場所なだけに手術が不可能です。私たちにできる手立ては、放射線治療です。それで腫瘍を小さくし、それから、残った癌細胞を確実に破壊するために化学療法を行います。
ホリー:私、どのくらい生きられるの?
医者:もし、じゅうぶんな治療が間に合わなければ、4か月です。
ヤヤ:あなたはきっとよくなります。神さまは見放したりしません。だから、気を強く持ってくださいな。
マルガレート:先生、外でお話しできますか?
【アーニャの家】
テレサ:アーニャ、焼き具合をちゃんと見て!
アーニャ:ごめん、お母さん。こっちはちゃんと見てるから。
テレサ:これじゃあ焼き過ぎね。売り物にならないわ。
アーニャ:ごめんなさい。
テレサ:どうかしたの?このところずっと、浮かない顔してるわね。ジョシュのこと?何かあったの?
アーニャ:なんでもない、お母さん。ただ、ホリーのことが心配なの。
テレサ:話はしたの?なんて言ってた?
アーニャ:なにも。でも、きのうの夜、悪い夢を見たの。すごく嫌な夢よ。私、どうしてもホリーと話しをしなくちゃ。
テレサ:もし行くなら、私もついていく。あの母親がまた、あなたをひどく扱ったら許さないから。
アーニャ:お母さん、大丈夫よ。私ひとりで行く。これを解決できるのは私とホリーだけだから。加えて私、関係修復のためになんでもするし。
テレサ:ねえ、娘よ、あなたにとってホリーが大切なのはわかる。でもときに、あなたがどんなに頑張っても、修復できないこともあるのよ。いろんなことがあったわ。ホリーの親と私のあいだの確執は言うまでもなくね。あなたたちの友情が、取り戻せないこともあるかもしれない心の準備も必要なのよ。
アーニャ:私、あきらめない。
【病院】
ヤヤ:私たちは乗り越えられます。私はここにいますよ。この病気と闘いましょう。
ホリー:ヤヤ、ありがとう。もしあなたがいなかったら、私どうなってるか・・。
ヤヤ:私はどこにも行きませんよ、わが子。いつだって必要なときは、私がいつもおそばにいます。
ホリー:ねえヤヤ、私、すごく嬉しい。あなたはいつも、“わが子”って呼んでくれる。そう言ってくれるのは、あなただけ。何があろうと、私を愛してくれる人がいるって確信を持てるの。あなたのことよ。ありがとう、ヤヤ。
ヤヤ:あなたを愛してるひとは、他にもたくさんいますよ。すぐそこにいます。あなたのお友達にも、病気のことを知らせるべきです。
ホリー:ヤヤ、それはやめて。あのふたりには知られたくないの。いい? 哀れんでほしくない。
ヤヤ:まだ、ふたりのことを怒っているのですか?
ホリー:わからない。わからないわ、ヤヤ。私は怒っているのか、それともただふたりに嫉妬してるのか、わからないの。だって、ふたりはとても幸せで、愛しあっていて・・・。あのふたりがいま持っているものを、私も持ってたらいいのに。でも私には、ないの。
ヤヤ:そんなこと言わないでください。あなたにも素敵なことが起こりますよ。
ホリー:本当に、私にはジョシュしかいなかったの、ヤヤ。まさか、彼がほかのひとを愛するなんて、思いもしなかった。
【ホテル】
チー:(電話に向かって)ジョシュはコンサートの準備で忙しいと伝えて。いま、それに対応はできないわ。ええ、もうすぐ公式発表をしますから。そうです。はい、じゃあ。
カーラ:今度はなんなの?
チー:スティーブが起こしてる問題をなんとかやめさせないと。
カーラ:いったいぜんたい、あのスティーブは何をしようとしてるわけ?
ジョシュ:僕をこの国から引ひきずり出そうと、躍起になってるのさ。それで、お母さんやアーニャと二度と会えなくさせようとしてる。
チー:これは単にお金の問題なのかしら。あなたが資産を全部、管理してるの?あいつは自分の取り分を奪おうとしてるんじゃないの?
ジョシュ:もしそれがあの人の狙いなら、全部くれてやるよ!僕は、お金なんてどうでもいいんだ!
チー:ええっ、だめよジョシュ、そんなのだめ!ほかの方法があるわ。あいつに接近禁止令を出すのよ。なにができるか、弁護士に相談してみましょう。
ジョシュ:いいや…、それはやめよう。あの人は、それでも僕の家族なんだ。いまやっていることがどうであれ、あの人が僕の面倒を見てくれたことに変わりはない。あの人のおかげで、いまの僕がある。
チー:ジョシュ、あいつは、あなたにずっとプレッシャーをかけてきたのよ。あなたをスターにしようと決めて、あなたから子どもらしい楽しみすら奪ってきた。
カーラ:あいつと一度話し合ってみたら?そしたら解決するかも。
チー:ありえない!あのスティーブのことだもの、ひとの話なんか聞きっこないわ。あいつにとっては、いつも自分だけが正しいの。
ビリー:えーと、いいか?さらにヘコませて悪いんだけど、あの記者会見でのことがもうネットに流れてる。じきに、世界中のマスコミが嗅ぎ付けるぞ。
チー:ああもう、悪夢だわ!どうしよう…。
ジョシュ:心配すんな、チー、いいか?数日後にコンサートなんだ、そのことだけを考えよう。最後にはなんとかなるさ。
チー:そうならいいけど。だって私、マジにもうキレそうなのよ!あなたのスティーブ叔父さんに、私なにをするかわかる?あいつの喉をおさえてギューっと締め付けてやる!あいつにはほんとイライラさせられる!
【病院】
(ホリー、回想している)
マルガレート:あんたは私の娘にふさわしくない!何の価値もない人間だ!あんたは私の娘なんかじゃない!
アーニャ:私も、愛してるわ、ジョシュ。
医者:誠に残念ですがホリー、あなたは脳腫瘍です。
ホリー:こんなのいや!こんなものいらない!こんなもの、全部いらないわ!
【ホリーの家】
アーニャ:おはようございます。
お手伝いさん:はい?どちらさまですか?なんのご用で?
アーニャ:アーニャと言います。ホリーの友達です。ホリーはいますか?話があるんです。
お手伝いさん:いいえ、ここにはいませんよ!聞いてませんか?昨夜、病院へ運ばれたんです。
【病院】
(マルガレート、回想している)
マルガレート:わからないの?あなたなんて、誇りになど思えないわ。学校でこんなくだらないことばかりして!
マルガレート:私のいうことを聞きなさい!
ホリー:お母さん!お母さん!お願い、話を聞いて!
マルガレート:しばらくそこに閉じこもってなさい!
マルガレート:本当に頭が悪い子ね!面汚し!
(ヤヤが寄り添う)
マルガレート:私、自分が恥ずかしい、ヤヤ・・・。ホリーに対して犯した過ちを、こんな形で後悔することになるなんて・・・。私はいつも、あの子に言ってた・・・。あんたは能なしの娘だって。でも本当は、私がろくでもない母親だったのよ。
ヤヤ:母親はみな、いろいろな意味で、自分の子どもと欠点を共有するものですよ。マルガレートさま、まだ間に合います。ホリーと仲直りするのです。
マルガレート:私が壊してしまったあの子との関係を、どうしたら変えられるのかしら?
ヤヤ:あなたに愛してもらえる時を、ホリーはずっと待ち望んでいました。いまがその時です。いまを逃したら、もう二度とないかもしれませんよ。
【アーニャの家】
アラジン:ジョシュお兄ちゃん!
ジョシュ:やあ!
アラジン:お母さん、お母さーん!
テレサ:あら、ジョシュ!
ボルタ:ジョシュだわあ!
ジョシュ:こんにちは。
テレサ:アーニャはいま、いないのよ。あとで帰って来るわ。
ジョシュ:構わないよ、おばさん。僕、アーニャを待つから。
テレサ:ほんとに?じゃあ、中に入ってなさい!もうすこししたら、夕ご飯をつくるから。
ジョシュ:ありがとう。
テレサ:さ、入って!
ジョシュ:待って、おばさん。いま、夕ご飯をつくるって言った?
テレサ:ええ。
ジョシュ:僕も手伝っていい?アーニャに料理をつくってあげたいんだ。
テレサ:ほんと?
ボルタ:まあ、優しいわあ!
アラジン:僕も手伝うー!
テレサ:よし!じゃあ中に入んな!
ボルタ:ジョシュにシシッグ料理を教えたら?さあて、私の友よ。これでもまだ、白馬の王子様はいないって言うつもり?
テレサ:まあね、白馬の王子様はたしかにいるわ。でも私は、結末がハッピーエンドじゃないことを恐れてるの。
ボルタ:まあ!どこまでも頑固だこと!
【病院】
マルガレート:ホリー!ホリー、どうしたの?
ホリー:私もう、こんなのいや!もうこれ以上、お母さんの負担にはなりたくない。
マルガレート:いいえ、ホリー。あなたはなにも悪くないのよ。悪いのは私のほう。だから私に埋め合わせをさせて、お願いよ!
ホリー:私、まだ死にたくない、お母さん・・・。死にたくないよ・・・。
マルガレート:私が死なせやしない。まだよ・・・。あなたの命を延ばすためなら、どんな治療でもする。だから、あなたはまだ死なない。
ホリー:怖いよ、お母さん・・・。
マルガレート:怖がらないで・・・。私がそばにいるから。一緒に向き合っていくの・・・。
【アーニャの家】
ジョシュ/アラジン/テレサ/ボルタ:おかえり~!
アーニャ:ここでなにしてるの?
ジョシュ:夕ご飯つくったよ!
ボルタ:そうよ!これ全部、ジョシュがつくったのよ!
アラジン:僕も手伝ったよ、お姉ちゃん!
テレサ:アーニャ?なにかあったの?
ボルタ:バングス、大丈夫?
ジョシュ:僕が料理つくって驚かしたの、嫌だった?
アーニャ:私、気が変わったの。もうやめたい。私たちは終わりよ。
ジョシュ:えッ?アーニャ!待って、待ってくれ!アーニャ!!なんでだ!?
アーニャ:なんでって?!私、人気セレブをボーイフレンドにするなんて、無理だってことがわかったのよ。訳がわかんないわ。私、素朴な暮らしがしたいの。
ジョシュ:なに言ってるんだ、アーニャ。なんでそんなこと言うんだ?ホリーのためか?
アーニャ:ホリーは関係ない。私の問題よ。私、もううんざりなの!マスコミやら、噂やら、あなたを好きになってから私の生活は、めちゃめちゃになった!
ジョシュ:アーニャ、もし有名人であることが問題なら、そんなのいつでも辞めてやるよ!きみと一緒にいるためなら!
アーニャ:なんでそんなことするわけ?!頭おかしいんじゃない?!私のために、富と名声を手放すの?!
ジョシュ:アーニャ、お願いだ。僕はなんだってする。きみのほうが大切なんだ、アーニャ!お金や名声がなくたって、僕は生きていける。でも、きみなしでは、生きていけないんだ!
アーニャ:でも、私があなたと一緒じゃ、生きていけないの!まるで、年がら年中、締めつけられてるみたいなの!息ができない!だからお願い。もう終わりにしよう。もしあなたが去らないのなら、私が出て行くわ。
ジョシュ:お願いだ、アーニャ!僕は、なんだってするから。
アーニャ:ならば、私のことは忘れて。それがあなたがすべきこと。さあ、行って!
ジョシュ:こんなことしないでくれ、アーニャ。アーニャ!待ってくれ、アーニャ!お願いだから、やめてくれ、アーニャ!!
【テラス】
ビリー:おい!もう帰ってたのか!アーニャと夕めし食ってるのかと思ってた。ずいぶん早かったな。
カーラ:息子、なにかあったの?ここに座って、話してごらん?
ジョシュ:アーニャにふられたんだ。
カーラ:え!なんで?
ジョシュ:もう僕と一緒にいられないんだって。彼女の人生を複雑にするから。
チー:アーニャはあなたのこと、とても愛してると思ってたけど?これがジョシュの人生の一部だって、承知してたはずよね?
ジョシュ:僕だってそう思ってた。
ビリー:ホリーのことが原因だって可能性はないのか?アーニャは、罪の意識を感じてるんだろ?
ジョシュ:それは聞いたけど、ホリーは関係ないって言われた。アーニャがそんなに簡単に諦めるなんて、信じられない。アーニャにとって僕は、その程度なのか?
カーラ:それは、アーニャにしか答えられない質問ね。
ジョシュ:ふたりが一緒にいるためならすべてを手放してもいい、って言ったんだ。僕は心からそう言ったのに、 お母さん。
カーラ:わかってるわ、息子。
チー:で、これからどうするの。
ジョシュ:アーニャを取り戻すまで、あきらめない。
【アーニャの家】
テレサ:アーニャと話さなくちゃ!
ボルタ:ねえ、落ち着いてよ!そっとしておきなさい。時が来れば、あの子のほうから話すわよ。だから落ち着きなさって。アラジン、あんたもね!
テレサ:なんでジョシュと別れたの?!アーニャはあなたに何か言ってた?何か知ってるの?
ボルタ:私?とんでもない、何も知らなわいよ!私の勘では・・・ただの勘よ、いい?ホリーが関係してるんじゃないかしら?友達を傷つけたくないために、ジョシュと別れたとか。私のゴッドチャイルドって、なんて優しいのかしら~。
テレサ:そのせいで、今度はアーニャとジョシュが傷ついてるわけ?
ボルタ:だからなに?私のゴッドチャイルドが決めたことなのよ。バングスの決断を尊重してあげなくちゃ。だから、あの子を支えてあげるのよ、いい?
【病院】
ホリー:(携帯を見ながら)これ、本当かしら・・・。ジョシュとアーニャが別れたって。ヤヤ、私のせいじゃないわよね?私の病気のこと、あのふたりは知らないわよね?ヤヤ、誰かに話した?
ヤヤ:いいえ。きっと、なにか別の理由があるんですよ。もう、そのことを考えるのはおやめなさい。いまは、病気を治すことだけを考えましょう。なにがあったとしても、いずれわかりますよ。あなたがアーニャと話さえすればね。
【アーニャの家】
マンド:よお、アーニャ。
アーニャ:マンド。
マンド:ほんとか?
アーニャ:なにが?
マンド:おまえが、もうジョシュと付き合ってないってこと。
アーニャ:えっ?
マンド:ほんとなのか?
アーニャ:できるなら、そのことは話したくないの。
ジョシュ:アーニャ!
アーニャ:ここで何してるの!? もう会いたくないって、私、言わなかった!?
ジョシュ:アーニャ、聞いてくれ。僕は帰らないぞ。
マンド:アーニャが消えろって言ってるの、聞こえないか!?
(マンドとジョシュが殴りあう)
アーニャ:マンド、やめて!もうそのくらいにして!
ビリー:もうやめろ、ジョシュ!(マンドに)おい、余計な手出しはするな!
アーニャ:もう行って!帰ってよ!早く!
(ジョシュが走り去る)
ビリー:ジョシュ!
【病院】
(ホリー、携帯でアーニャのアドレスを見てる)
マルガレート:私の娘・・・、ねえ、もうからだを休めなさい。あとで放射線治療の予定が入ってるのよ。
ホリー:うん、お母さん。
【アーニャの家】
テレサ:どうしたの!いったい何があったの?なんで湿布なんて貼ってるの?
ボルタ:マンド、あなたの顔ったら!どうしたの?
アーニャ:お母さん、さっき突然、ジョシュが来たの。
マンド:アーニャに強引に言い寄ってたんだ!
テレサ:それで大騒ぎしてケンカを始めたってわけ?アーニャ、あなた、どうかしちゃったの?!
アーニャ:ごめんなさい、お母さん。
ボルタ:さあマンド、家に帰るわよ!
マンド:でも・・・。
ボルタ:でもじゃないの。家に帰るのよ!私が連れて帰るわ。
テレサ:ありがとう。
ボルタ:さ、行こう、マンド。
テレサ:あんた、こっち来て、ちょっと話しましょう。アーニャ、まだジョシュのこと好きなの?
アーニャ:うん、お母さん。でも、いまはホリーにジョシュがもっと必要なの。ホリーは重い病気なのよ。脳腫瘍なの。
テレサ:どうしてそんなこと知ってるの?
【病院】(回想シーン)
アーニャ:ヤヤ・ロサ。ホリーはどこですか?話がしたいんです。
ヤヤ:アーニャ、いまは無理です。あの子は、いまの状態であなたに会いたくないって言ってるんです。
アーニャ:なぜ?なにがあったんです?
ヤヤ:ホリーは癌なんです。
アーニャ:ウソでしょ!?
ヤヤ:あなたとジョシュには知らせないと約束したんです。あの子は、あなたたちに哀れんで欲しくないんです。
アーニャ:でも、ホリーは友達なのよ。
ヤヤ:もし本当に友達なら、そのお友達を幸せにしてあげてください。せめて、あの子の残り少ない人生を・・・。
アーニャ:どうやって・・・?
ヤヤ:アーニャ、これが、どんなに自分勝手なお願いか、わかっています。でも、これでホリーを幸せにできるのなら、アーニャ、どうか私を許してください。どうか、あなたが、わかってくださいますように・・・。
【アーニャの家】
アーニャ:お母さん、ホリーは私の友達なの。私は、ホリーが大好きなの。ホリーにこれ以上、余計な苦痛を与えたくない。そんなこと、私にはできない。
テレサ:でも、あなたとジョシュはどうなるの?
【道】
ビリー:ジョシュ!ジョシュ・・・!ジョシュ!おい、待て!もう行こうぜ!
ジョシュ:アーニャを失った・・!
ビリー:ああ、おまえが大変な状況なのはわかった。でも、もうホテルに戻らないと!ひとに気づかれるぜ!
ジョシュ:おまえは先に行ってろ。僕はあとから行く。ちょっと考えたいんだ。
(バイクにぶつかる)
ビリー:ジョシュ!!
2012-04-08 20:09
コメント(0)
Nandito Ako (21) [Nandito Ako]
Nandito Ako エピソード21
【アーニャの家】
アーニャ:いいわ。 私も、あなたを愛してる、ジョシュ。
(歓声)
アーニャ:とっても・・・。
(抱きあう)
ホリー:お母さんの言う通りだった・・・。お母さんは、正しかった・・・。
【道】
(ホリー、電話を掛ける)
ヤヤ:もしもし?
ホリー:もしもし、ヤヤ。
ヤヤ:ホリー!よかったわ!いったいどうしたのです?いまどこですか?お戻りくださいな。
ホリー:お母さんの言う通りだった、ヤヤ。アーニャは私を裏切った。
ヤヤ:どうして泣いているのです?
ホリー:アーニャとジョシュが一緒のところを見たの。すごく幸せそうだった。お互い、愛してるってことを告白してた。
ヤヤ:それは、あなたにはもう、どうしようもないことですよ。ふたりが好きになってしまったのなら、あなたがどうこうできる問題ではありません。潔く受け入れるしかないんですよ。なんと言っても、ふたりはあなたのお友達なんでしょう?
ホリー:友達?ねえヤヤ、私は本当にふたりの友達なの?アーニャは、私がジョシュを大好きだと知ってるのよ!アーニャは私の顔を潰した!
ヤヤ:ねえホリー、あなたが傷ついたのはわかります。でも、これで友情をダメにするおつもりですか?
ホリー:真面目に言ってるの?あのふたりが、私のこと友達だと思ってると、本当に思うの?
ヤヤ:でも、ホリー・・・。
ホリー:もう切る。
ヤヤ:え、どこに行くのですか?
ホリー:わからない。ともかく、あと少ししたら帰るから。
ヤヤ:わかりました。でも、お気をつけて。
【アーニャの家】
テレサ:さあ入って、入って!くつろいでね。
チー:ありがとう。
テレサ:ちょっと失礼して、なにかお飲み物を持ってきますから、座ってくつろいでてね。
チー:あ、どうぞお構いなく!私たち、本当にもうホテルに戻らないと。ジョシュのコンサートの準備がいろいろとあるんです。
ボルタ:ちょっと、お待ちになって!こちらのミスター・ハンサムさんは残ったらいかが?いたかったら、いていいのよ?
ビリー:えーと、俺もやんなきゃいけないことがあって・・・、そうだろ、チー?だよな、チー?もう行かなくちゃな!?
チー:そうね、もう行こうかしら?じゃあジョシュ、なにかあったら電話してね。これまでジョシュのこと、いろいろとありがとうございました。ご迷惑をおかけしちゃって・・。
ボルタ:いいのよ。あら、あなたは残らないの?
アーニャ:ゴッドマザー、もうやめなさいよ!?
ビリー:ほんと俺、忙しくて!
テレサ:(ボルタに)あなた、ほんとしつこいわよ!恥ずかしいったら!あの人たちとは会ったばかりなのに!
ボルタ:だってえ、彼ったらキュートで・・。
(マンドとアラジンが帰って来る)
アラジン:お母さん!あいつらを道に迷わせてきたよ!
テレサ:それはよかったわあ!助かった!
(マンドがジョシュを見て)
マンド:なんでコイツがここにいるんだ!?全部おまえのせいだろうが!
テレサ:さあ、外で話しましょう!おいで!
マンド:でも、テレサおばさん、アーニャをこのスーパー・ミルクフィッシュ(注:魚の一種、身がミルクのように白い)なんかに、渡してたまるか!
ボルタ:お待ちよ!まず私がその口紅を落としてあげるわ、マンド。ほらもう!
マンド:アーニャ、忘れるなよ!俺はおまえを愛してるからな!
アーニャ:もう行ってちょうだい!
テレサ:じゃあ、ふたりきりにしてあげるわね。
アーニャ:ありがとう、お母さん。
(家にアーニャとジョシュふたりきりになる)
ジョシュ:ライバル出現みたいだな。
アーニャ:なんのライバル?
ジョシュ:マンドだよ!あいつもきみが好きなんだろ!
アーニャ:あいつは、なんでもない。
ジョシュ:ってことは、僕の勝ち?
アーニャ:やっぱり・・・・、こんなのよくない。ホリーのこと・・・。
ジョシュ:ホリーには一緒に説明しよう。きっとわかってくれるよ。
アーニャ:でも、もし怒ったら?
ジョシュ:そうなったら、僕たちも報いを受けるまでだ。
アーニャ:でも私、ホリーをあざむいたと思われたくない。私がふたりの友情を軽視したと思われたくないの。
ジョシュ:アーニャ、ホリーは僕の友達でもあるんだ。ホリーを傷つけずに、きみを愛するすべがあるなら、そうしてるよ。でも、そんなすべはない。ウソをつかずに本当のことを話せば、ホリーもきっとわかってくれる。いますぐ、話しに行こう。一緒に。
【車の中】
アーニャ:ホリーは、私の電話を無視してるみたい。何度もかけてるのに・・・。こんなの私には無理。きっと怒って、私のこと許してくれない。
ジョシュ:考えすぎるなよ、アーニャ。すべてうまくおさまるよ。
アーニャ:そうならいいけど。私、ホリーにはたくさん借りがあるの。恩をあだで返すようなこと、したくない。
ジョシュ:いいか。きみが不安なのはわかる。でも、これが落ち着くまでは、状況はもっと難しくなると思うよ。マスコミがきみを追ってる。これから数日間は、追いかけられるかもしれない。だから、僕たちどこかほかの場所に滞在できないかなあと思ってたんだ。チーにどこか探させよう。
アーニャ:ううん、そんな必要ないわ。あなたがアメリカへ帰りさえすれば、マスコミも私を追わなくなると思う。
ジョシュ:僕がそんなふうに、さっさとアメリカへ帰ると思ってるの?
アーニャ:でもジョシュ、あなたがここに住むなんて、私、期待してない。あなたには多くの義務があるもの。仕事に、家族に・・・。
ジョシュ:じつは、考えてたんだ。僕はお母さんを見つけたし、きみもいる。だから、フィリピンに住むことにしようかな。
アーニャ:え、本気?ここに住むつもり?
ジョシュ:アメリカで待ってるひとは誰もいないし、僕が愛するひとたちはみんな、ここにいる。マニラにオフィスを持ったって、ほかの場所と変わらず仕事ができる。ここで音楽をやって、お母さんがいて、きみがいて、ビリーとチーもいる。やっていけるよ。
【ホリーの家】
ヤヤ:どこへ行かれるのですか?
アーニャ:あなたの家に行くつもりなんです、ヤヤ・ロサ。ホリーと話がしたくて。
ヤヤ:ホリーは家にいないんです。少し前に出かけました。
アーニャ:どこに行ったかご存じですか?
ヤヤ:なにも言いませんでした。 あの・・・、私が口を挟むことじゃないとわかってます。でも、あの子のことを自分の娘のように愛してるんです。今はまだ、あの子と話すべき時じゃないと思うんです。あの子は、深く傷ついています。今日、あの子が、あなたたちふたりを見たのをご存じですか?泣きながら電話してきました。アーニャ、ホリーはもう知っています。あなたとジョシュのことを、知ってるんです。
【ホリーの家】
マルガレート:アーニャとは話したの?
ホリー:(うなづく)
マルガレート:それで?
ホリー:お母さんの言う通りだった。アーニャとジョシュは恋人同志だった。
マルガレート:言ったでしょ。それで、どうするつもりなの?
ホリー:ふたりのこと、避けるつもりよ。
マルガレート:え、それだけ?あのふたりに、ただ踏みにじられとくの?奪われたのはあなたなのよ、なのにおとなしく譲るわけ?あなた、そんなにバカなの?
ホリー:お母さん、ほかに何ができるって言うの?お母さんのように冷酷になれって?
マルガレート:そうよ!それで、ないがしろにされるようなことがなくなるなら、そうすべきよ!ホリー、あいつらだけが幸せになるなんて、あってはならないわ!
【外】
アーニャ:ジョシュ、私がひとりでホリーに会いに行ったほうがいいと思うの。あとでメールする。
ジョシュ:でも、アーニャ・・・。
アーニャ:私にやらせて。ふたりで行くと、話が複雑になる気がする。
ジョシュ:本当に大丈夫?
アーニャ:(うなずく)
ジョシュ:わかった。電話してくれよ、いい?気をつけて。
アーニャ:ありがと。
【ホリーの家】
アーニャ:ホリー、お願い!聞いて!
ホリー:(アーニャを叩く)よくも裏切ったわね!友達だと思ってたのに!
アーニャ:ホリー、お願い、話を聞いて・・・。
ホリー:どうして?なんで私があんたの話を聞くわけ?あんたのウソを聞いてどうなるの?
アーニャ:私、自分の気持ちを抑えようとした。でも、簡単じゃなかったの。どうか、わかってちょうだい。
ホリー:なにをわかれって!?ジョシュがあなたを選んだこと?ジョシュが愛するのはあなただってこと?
アーニャ:ホリー・・・。
ホリー:抵抗すればよかったのに、アーニャ!ジョシュを避けるべきだった!
アーニャ:私、したのよ。
ホリー:私がどれだけジョシュを愛してるか、わかってるでしょう!?
アーニャ:ホリー、私はできるだけのことしたの。お願い、信じて・・・。
ホリー:ジョシュを盗んだことに変わりはない。
アーニャ:あなたの気持ちは、よくわかる。私は間違いを犯した。認めるわ。あなたに、本当のことを話すべきだった・・・。
ホリー:すでに起こったことは取り消せないの、アーニャ。
アーニャ:ホリー、私たちの友情は、なにがあってもビクともしないって思ってた。
ホリー:それは、あなたが裏切る前の話だわ。あなたが私にこんなことするなんて、思ってもみなかった!一度だって!
アーニャ:ホリー・・・。
ホリー:やめて!私に会ってどんな気持ち?哀れみ?私がお母さんに叩かれて泣いてたとき、ハンカチを差し出したみたいに?哀れみなんていらない、アーニャ。だって私は強いから。あなたが私をどれほど苦しめようと、たとえそれが、お母さんに苦しめられるより酷かったとしても、私は耐えてみせる。哀れみは結構。あなたの哀れみなんて、いらない。あなたなんて、いらない!さあ、帰って。ここから出ていって。出ていってよ!
アーニャ:ホリー・・・。
ホリー:出ていって!
【テラス】
カーラ:息子!どうしたの?なんで遅れたの?
チー:悲しい顔して。嬉しいはずなんじゃないの?
ジョシュ:アーニャと僕で、ホリーと話をしに行ったんだ。説明したくて。でも・・・。
カーラ:ジョシュ、あなたは何も悪くないわ。あなたがアーニャを好きになったことは、誰のせいでもない。
ビリー:おばさんの言う通りだ。ホリーを傷つけたくないからって、気持ちを抑えるわけにいかないだろ。
チー:それに、もしホリーが本当の友達なら、いずれ理解してくれるわ。まだ傷が生々しくて、すぐには無理かもしれないけど、でもいつか、わかってくれる。
ジョシュ:ただ、僕がアーニャを好きになったことで、傷ついた人がいることが悲しいんだ。アーニャも罪の意識を感じてる。ホリーのことを気にしてる。アーニャは、ホリーが傷つくのを見たくないんだ。それが自分のせいだとあれば、なおさら。
カーラ:自分たちを責めちゃだめ。あなたたちは何も悪くないんだから。
ジョシュ:僕は自分勝手だろうか?ホリーに対して、ひどい仕打ちをしただろうか?
チュー:自分勝手・・・、そうかもね。でも、それが人生よ。いつも他人のものさしで生きてくことなんて、できないわ。でも、あなたはひどい仕打ちなんかはしていない。
ビリー:恋愛と戦争は手段を選ばない、って言うぜ。
カーラ:ねえ、あなたとアーニャに起きてることを見てると、私とあなたのお父さんとのことを思い出すわ。あらゆる困難に立ち向かう愛ね。
ジョシュ:後悔したことはある?
カーラ:一度だってない。
ジョシュ:どうして?
カーラ:だって、あなたを授かったもの。
【アーニャの家】
(アーニャ、泣いて帰ってくる)
テレサ:アーニャ!どうしたの?なにがあったの?ジョシュと一緒じゃなかったの?ジョシュがなにかしたの?
アーニャ:お母さん・・・。
テレサ:どうしたの?
アーニャ:ホリーと話をしに行ったの。説明しようとしたんだけど、ホリーに激怒された。お母さん、私、こんなのいやだ。
(抱きあう)
アーニャ:お母さん、初めて人を好きになったのに、そのせいで親友を傷つけてしまった。お母さん、私のこの気持ちは、正しいの?私、ジョシュを避けたほうがいいのかも。
テレサ:私の娘・・・。ひとには避けられないものがあるのよ。それが、恋に落ちるってことでもあるの。
アーニャ:でもお母さん、もしそうなら、私、恋なんていらない。お母さんは正しかった。ハッピー・エンドなんか、ないんだ・・・。
【ホリーの家】
ホリー:ヤヤ・・・。(泣きながら抱きつく) ヤヤ、私のことを絶対に見捨てたりしないで。お願い。私にはヤヤしかいないの。
ヤヤ:私はいつも、おそばにいますよ。どうしてまた泣いてるのですか?アーニャとはお話できました?
ホリー:うん、ヤヤ。私、どうしちゃったのか・・・、激怒してアーニャを傷つけちゃったの。ヤヤ、わからない。自分をコントロールできないの。私、もう、耐えられない・・・。ジョシュを、あきらめられないの・・・。
ヤヤ:アーニャともっとお話なさい。それしか、解決する道はありませんよ。憎悪に支配されつづけていたら、そのうち、あなたのお母さまのようになってしまします。そんなの見たくありません。あなたには、そんなふうになってほしくないんです。心に痛みや憎しみを抱えているよりも、ときに恋に敗れるほうが、いいこともあります。
(ホリーを頭痛が襲う)
ホリー:ヤヤ!痛い!ヤヤ、助けて!!
【記者会見】
記者:バタンガスの学校のためにこのコンサートを開催するというのは、本当ですか?
ジョシュ:はい、本当です。収益はすべて、お母さんが教えているバタンガスの学校へ寄付します。僕のように音楽を愛する子どもたちを、援助したいんです。
記者:では、あなたのお母さんは、音楽の先生なのですか?
ジョシュ:はい。じつは、僕よりも歌がうまいんです。
チー:あと質問2つで終わりにします。はい、どうぞ。
記者:ヨーロッパ・ツアーは完遂する予定ですか?
ジョシュ:はい。ここマニラでの大切な用事のために、一時延期させてもらっただけです。
チー:最後の質問をどうぞ。
記者:ここフィリピンで恋人を見つけたと言うことは、あなたはここにずっと住むのですか?
(スティーブが乱入する)
スティーブ:おまえには失望したぞ!おまえの父親と同じだな!この軟弱ものめ!
チー:スティーブ!
スティーブ:俺は言いたいことを言うぞ!
カーラ:私の息子を傷つけたら、ただじゃおかないよ!
スティーブ:放せ!放しやがれ!おまえは後悔するぞ!忘れるな、俺が、おまえを作ったんだ!
ジョシュ:そんな脅しはもうやめろ、スティーブ叔父さん!おまえに用はない!
スティーブ:俺が苦労して築きあげたものを、その女にあっさり横取りされてたまるか!
ジョシュ:この人は、僕のお母さんなんだぞ!
スティーブ:おまえはもう、終わりだ!ぶち壊しにしてやる!!
ジョシュ:おまえなど怖くもない!僕はもう、子どもじゃないんだ!!
【アーニャの家】
(アーニャ、ナイフを持つホリーの夢を見る)
【病院】
ホリー:ヤヤ・・・。
ヤヤ:黙って・・。お休みなさい。
ホリー:お母さん、どうかしたの・・・?
ヤヤ:なにがあったか、覚えてないのですか?また発作が出たのですよ。
ホリー:きっと、ストレスのせいね・・・。お母さん・・・?
医者:ホリー。あなたの状況を説明するようにと、お母さんに頼まれたのですが。検査の結果が出ました。
ホリー:それで、どうだったの?私はどこが悪いの?
医者:誠に残念ですが、あなたは癌です。脳腫瘍です。
【アーニャの家】
アーニャ:いいわ。 私も、あなたを愛してる、ジョシュ。
(歓声)
アーニャ:とっても・・・。
(抱きあう)
ホリー:お母さんの言う通りだった・・・。お母さんは、正しかった・・・。
【道】
(ホリー、電話を掛ける)
ヤヤ:もしもし?
ホリー:もしもし、ヤヤ。
ヤヤ:ホリー!よかったわ!いったいどうしたのです?いまどこですか?お戻りくださいな。
ホリー:お母さんの言う通りだった、ヤヤ。アーニャは私を裏切った。
ヤヤ:どうして泣いているのです?
ホリー:アーニャとジョシュが一緒のところを見たの。すごく幸せそうだった。お互い、愛してるってことを告白してた。
ヤヤ:それは、あなたにはもう、どうしようもないことですよ。ふたりが好きになってしまったのなら、あなたがどうこうできる問題ではありません。潔く受け入れるしかないんですよ。なんと言っても、ふたりはあなたのお友達なんでしょう?
ホリー:友達?ねえヤヤ、私は本当にふたりの友達なの?アーニャは、私がジョシュを大好きだと知ってるのよ!アーニャは私の顔を潰した!
ヤヤ:ねえホリー、あなたが傷ついたのはわかります。でも、これで友情をダメにするおつもりですか?
ホリー:真面目に言ってるの?あのふたりが、私のこと友達だと思ってると、本当に思うの?
ヤヤ:でも、ホリー・・・。
ホリー:もう切る。
ヤヤ:え、どこに行くのですか?
ホリー:わからない。ともかく、あと少ししたら帰るから。
ヤヤ:わかりました。でも、お気をつけて。
【アーニャの家】
テレサ:さあ入って、入って!くつろいでね。
チー:ありがとう。
テレサ:ちょっと失礼して、なにかお飲み物を持ってきますから、座ってくつろいでてね。
チー:あ、どうぞお構いなく!私たち、本当にもうホテルに戻らないと。ジョシュのコンサートの準備がいろいろとあるんです。
ボルタ:ちょっと、お待ちになって!こちらのミスター・ハンサムさんは残ったらいかが?いたかったら、いていいのよ?
ビリー:えーと、俺もやんなきゃいけないことがあって・・・、そうだろ、チー?だよな、チー?もう行かなくちゃな!?
チー:そうね、もう行こうかしら?じゃあジョシュ、なにかあったら電話してね。これまでジョシュのこと、いろいろとありがとうございました。ご迷惑をおかけしちゃって・・。
ボルタ:いいのよ。あら、あなたは残らないの?
アーニャ:ゴッドマザー、もうやめなさいよ!?
ビリー:ほんと俺、忙しくて!
テレサ:(ボルタに)あなた、ほんとしつこいわよ!恥ずかしいったら!あの人たちとは会ったばかりなのに!
ボルタ:だってえ、彼ったらキュートで・・。
(マンドとアラジンが帰って来る)
アラジン:お母さん!あいつらを道に迷わせてきたよ!
テレサ:それはよかったわあ!助かった!
(マンドがジョシュを見て)
マンド:なんでコイツがここにいるんだ!?全部おまえのせいだろうが!
テレサ:さあ、外で話しましょう!おいで!
マンド:でも、テレサおばさん、アーニャをこのスーパー・ミルクフィッシュ(注:魚の一種、身がミルクのように白い)なんかに、渡してたまるか!
ボルタ:お待ちよ!まず私がその口紅を落としてあげるわ、マンド。ほらもう!
マンド:アーニャ、忘れるなよ!俺はおまえを愛してるからな!
アーニャ:もう行ってちょうだい!
テレサ:じゃあ、ふたりきりにしてあげるわね。
アーニャ:ありがとう、お母さん。
(家にアーニャとジョシュふたりきりになる)
ジョシュ:ライバル出現みたいだな。
アーニャ:なんのライバル?
ジョシュ:マンドだよ!あいつもきみが好きなんだろ!
アーニャ:あいつは、なんでもない。
ジョシュ:ってことは、僕の勝ち?
アーニャ:やっぱり・・・・、こんなのよくない。ホリーのこと・・・。
ジョシュ:ホリーには一緒に説明しよう。きっとわかってくれるよ。
アーニャ:でも、もし怒ったら?
ジョシュ:そうなったら、僕たちも報いを受けるまでだ。
アーニャ:でも私、ホリーをあざむいたと思われたくない。私がふたりの友情を軽視したと思われたくないの。
ジョシュ:アーニャ、ホリーは僕の友達でもあるんだ。ホリーを傷つけずに、きみを愛するすべがあるなら、そうしてるよ。でも、そんなすべはない。ウソをつかずに本当のことを話せば、ホリーもきっとわかってくれる。いますぐ、話しに行こう。一緒に。
【車の中】
アーニャ:ホリーは、私の電話を無視してるみたい。何度もかけてるのに・・・。こんなの私には無理。きっと怒って、私のこと許してくれない。
ジョシュ:考えすぎるなよ、アーニャ。すべてうまくおさまるよ。
アーニャ:そうならいいけど。私、ホリーにはたくさん借りがあるの。恩をあだで返すようなこと、したくない。
ジョシュ:いいか。きみが不安なのはわかる。でも、これが落ち着くまでは、状況はもっと難しくなると思うよ。マスコミがきみを追ってる。これから数日間は、追いかけられるかもしれない。だから、僕たちどこかほかの場所に滞在できないかなあと思ってたんだ。チーにどこか探させよう。
アーニャ:ううん、そんな必要ないわ。あなたがアメリカへ帰りさえすれば、マスコミも私を追わなくなると思う。
ジョシュ:僕がそんなふうに、さっさとアメリカへ帰ると思ってるの?
アーニャ:でもジョシュ、あなたがここに住むなんて、私、期待してない。あなたには多くの義務があるもの。仕事に、家族に・・・。
ジョシュ:じつは、考えてたんだ。僕はお母さんを見つけたし、きみもいる。だから、フィリピンに住むことにしようかな。
アーニャ:え、本気?ここに住むつもり?
ジョシュ:アメリカで待ってるひとは誰もいないし、僕が愛するひとたちはみんな、ここにいる。マニラにオフィスを持ったって、ほかの場所と変わらず仕事ができる。ここで音楽をやって、お母さんがいて、きみがいて、ビリーとチーもいる。やっていけるよ。
【ホリーの家】
ヤヤ:どこへ行かれるのですか?
アーニャ:あなたの家に行くつもりなんです、ヤヤ・ロサ。ホリーと話がしたくて。
ヤヤ:ホリーは家にいないんです。少し前に出かけました。
アーニャ:どこに行ったかご存じですか?
ヤヤ:なにも言いませんでした。 あの・・・、私が口を挟むことじゃないとわかってます。でも、あの子のことを自分の娘のように愛してるんです。今はまだ、あの子と話すべき時じゃないと思うんです。あの子は、深く傷ついています。今日、あの子が、あなたたちふたりを見たのをご存じですか?泣きながら電話してきました。アーニャ、ホリーはもう知っています。あなたとジョシュのことを、知ってるんです。
【ホリーの家】
マルガレート:アーニャとは話したの?
ホリー:(うなづく)
マルガレート:それで?
ホリー:お母さんの言う通りだった。アーニャとジョシュは恋人同志だった。
マルガレート:言ったでしょ。それで、どうするつもりなの?
ホリー:ふたりのこと、避けるつもりよ。
マルガレート:え、それだけ?あのふたりに、ただ踏みにじられとくの?奪われたのはあなたなのよ、なのにおとなしく譲るわけ?あなた、そんなにバカなの?
ホリー:お母さん、ほかに何ができるって言うの?お母さんのように冷酷になれって?
マルガレート:そうよ!それで、ないがしろにされるようなことがなくなるなら、そうすべきよ!ホリー、あいつらだけが幸せになるなんて、あってはならないわ!
【外】
アーニャ:ジョシュ、私がひとりでホリーに会いに行ったほうがいいと思うの。あとでメールする。
ジョシュ:でも、アーニャ・・・。
アーニャ:私にやらせて。ふたりで行くと、話が複雑になる気がする。
ジョシュ:本当に大丈夫?
アーニャ:(うなずく)
ジョシュ:わかった。電話してくれよ、いい?気をつけて。
アーニャ:ありがと。
【ホリーの家】
アーニャ:ホリー、お願い!聞いて!
ホリー:(アーニャを叩く)よくも裏切ったわね!友達だと思ってたのに!
アーニャ:ホリー、お願い、話を聞いて・・・。
ホリー:どうして?なんで私があんたの話を聞くわけ?あんたのウソを聞いてどうなるの?
アーニャ:私、自分の気持ちを抑えようとした。でも、簡単じゃなかったの。どうか、わかってちょうだい。
ホリー:なにをわかれって!?ジョシュがあなたを選んだこと?ジョシュが愛するのはあなただってこと?
アーニャ:ホリー・・・。
ホリー:抵抗すればよかったのに、アーニャ!ジョシュを避けるべきだった!
アーニャ:私、したのよ。
ホリー:私がどれだけジョシュを愛してるか、わかってるでしょう!?
アーニャ:ホリー、私はできるだけのことしたの。お願い、信じて・・・。
ホリー:ジョシュを盗んだことに変わりはない。
アーニャ:あなたの気持ちは、よくわかる。私は間違いを犯した。認めるわ。あなたに、本当のことを話すべきだった・・・。
ホリー:すでに起こったことは取り消せないの、アーニャ。
アーニャ:ホリー、私たちの友情は、なにがあってもビクともしないって思ってた。
ホリー:それは、あなたが裏切る前の話だわ。あなたが私にこんなことするなんて、思ってもみなかった!一度だって!
アーニャ:ホリー・・・。
ホリー:やめて!私に会ってどんな気持ち?哀れみ?私がお母さんに叩かれて泣いてたとき、ハンカチを差し出したみたいに?哀れみなんていらない、アーニャ。だって私は強いから。あなたが私をどれほど苦しめようと、たとえそれが、お母さんに苦しめられるより酷かったとしても、私は耐えてみせる。哀れみは結構。あなたの哀れみなんて、いらない。あなたなんて、いらない!さあ、帰って。ここから出ていって。出ていってよ!
アーニャ:ホリー・・・。
ホリー:出ていって!
【テラス】
カーラ:息子!どうしたの?なんで遅れたの?
チー:悲しい顔して。嬉しいはずなんじゃないの?
ジョシュ:アーニャと僕で、ホリーと話をしに行ったんだ。説明したくて。でも・・・。
カーラ:ジョシュ、あなたは何も悪くないわ。あなたがアーニャを好きになったことは、誰のせいでもない。
ビリー:おばさんの言う通りだ。ホリーを傷つけたくないからって、気持ちを抑えるわけにいかないだろ。
チー:それに、もしホリーが本当の友達なら、いずれ理解してくれるわ。まだ傷が生々しくて、すぐには無理かもしれないけど、でもいつか、わかってくれる。
ジョシュ:ただ、僕がアーニャを好きになったことで、傷ついた人がいることが悲しいんだ。アーニャも罪の意識を感じてる。ホリーのことを気にしてる。アーニャは、ホリーが傷つくのを見たくないんだ。それが自分のせいだとあれば、なおさら。
カーラ:自分たちを責めちゃだめ。あなたたちは何も悪くないんだから。
ジョシュ:僕は自分勝手だろうか?ホリーに対して、ひどい仕打ちをしただろうか?
チュー:自分勝手・・・、そうかもね。でも、それが人生よ。いつも他人のものさしで生きてくことなんて、できないわ。でも、あなたはひどい仕打ちなんかはしていない。
ビリー:恋愛と戦争は手段を選ばない、って言うぜ。
カーラ:ねえ、あなたとアーニャに起きてることを見てると、私とあなたのお父さんとのことを思い出すわ。あらゆる困難に立ち向かう愛ね。
ジョシュ:後悔したことはある?
カーラ:一度だってない。
ジョシュ:どうして?
カーラ:だって、あなたを授かったもの。
【アーニャの家】
(アーニャ、泣いて帰ってくる)
テレサ:アーニャ!どうしたの?なにがあったの?ジョシュと一緒じゃなかったの?ジョシュがなにかしたの?
アーニャ:お母さん・・・。
テレサ:どうしたの?
アーニャ:ホリーと話をしに行ったの。説明しようとしたんだけど、ホリーに激怒された。お母さん、私、こんなのいやだ。
(抱きあう)
アーニャ:お母さん、初めて人を好きになったのに、そのせいで親友を傷つけてしまった。お母さん、私のこの気持ちは、正しいの?私、ジョシュを避けたほうがいいのかも。
テレサ:私の娘・・・。ひとには避けられないものがあるのよ。それが、恋に落ちるってことでもあるの。
アーニャ:でもお母さん、もしそうなら、私、恋なんていらない。お母さんは正しかった。ハッピー・エンドなんか、ないんだ・・・。
【ホリーの家】
ホリー:ヤヤ・・・。(泣きながら抱きつく) ヤヤ、私のことを絶対に見捨てたりしないで。お願い。私にはヤヤしかいないの。
ヤヤ:私はいつも、おそばにいますよ。どうしてまた泣いてるのですか?アーニャとはお話できました?
ホリー:うん、ヤヤ。私、どうしちゃったのか・・・、激怒してアーニャを傷つけちゃったの。ヤヤ、わからない。自分をコントロールできないの。私、もう、耐えられない・・・。ジョシュを、あきらめられないの・・・。
ヤヤ:アーニャともっとお話なさい。それしか、解決する道はありませんよ。憎悪に支配されつづけていたら、そのうち、あなたのお母さまのようになってしまします。そんなの見たくありません。あなたには、そんなふうになってほしくないんです。心に痛みや憎しみを抱えているよりも、ときに恋に敗れるほうが、いいこともあります。
(ホリーを頭痛が襲う)
ホリー:ヤヤ!痛い!ヤヤ、助けて!!
【記者会見】
記者:バタンガスの学校のためにこのコンサートを開催するというのは、本当ですか?
ジョシュ:はい、本当です。収益はすべて、お母さんが教えているバタンガスの学校へ寄付します。僕のように音楽を愛する子どもたちを、援助したいんです。
記者:では、あなたのお母さんは、音楽の先生なのですか?
ジョシュ:はい。じつは、僕よりも歌がうまいんです。
チー:あと質問2つで終わりにします。はい、どうぞ。
記者:ヨーロッパ・ツアーは完遂する予定ですか?
ジョシュ:はい。ここマニラでの大切な用事のために、一時延期させてもらっただけです。
チー:最後の質問をどうぞ。
記者:ここフィリピンで恋人を見つけたと言うことは、あなたはここにずっと住むのですか?
(スティーブが乱入する)
スティーブ:おまえには失望したぞ!おまえの父親と同じだな!この軟弱ものめ!
チー:スティーブ!
スティーブ:俺は言いたいことを言うぞ!
カーラ:私の息子を傷つけたら、ただじゃおかないよ!
スティーブ:放せ!放しやがれ!おまえは後悔するぞ!忘れるな、俺が、おまえを作ったんだ!
ジョシュ:そんな脅しはもうやめろ、スティーブ叔父さん!おまえに用はない!
スティーブ:俺が苦労して築きあげたものを、その女にあっさり横取りされてたまるか!
ジョシュ:この人は、僕のお母さんなんだぞ!
スティーブ:おまえはもう、終わりだ!ぶち壊しにしてやる!!
ジョシュ:おまえなど怖くもない!僕はもう、子どもじゃないんだ!!
【アーニャの家】
(アーニャ、ナイフを持つホリーの夢を見る)
【病院】
ホリー:ヤヤ・・・。
ヤヤ:黙って・・。お休みなさい。
ホリー:お母さん、どうかしたの・・・?
ヤヤ:なにがあったか、覚えてないのですか?また発作が出たのですよ。
ホリー:きっと、ストレスのせいね・・・。お母さん・・・?
医者:ホリー。あなたの状況を説明するようにと、お母さんに頼まれたのですが。検査の結果が出ました。
ホリー:それで、どうだったの?私はどこが悪いの?
医者:誠に残念ですが、あなたは癌です。脳腫瘍です。
2012-04-04 22:27
コメント(0)
前の6件 | -






